シン・ゴジラ「ヤシオリ作戦」の元ネタになった「八塩折の酒」ってどんなお酒? (2/4ページ)
頭から尾までの長さは八つの谷と八つの山に這いわたり、重たい身体を引きずるため、腹はいつも血にただれて腥(なまぐさ)い匂いを立てている、という文句なしの「怪獣(モンスター)」です。
……話を聞いた須佐之男命は「娘さんを下さるなら、八俣遠呂智を退治して差し上げましょう」と申し出て承諾を得ると、さっそく作戦を立てます。
「お義父さんお義母さん。八俣遠呂智がやって来る場所に垣根を廻らし、八つの門を設けて下さい。それぞれの門に大きな酒船(さかぶね。酒槽)を置いたら、その中に『八塩折の酒』を作って満たして下されば、準備は完了です」
【原文】「汝等、釀八鹽折之酒、亦作廻垣、於其垣作八門、毎門結八佐受岐、毎其佐受岐置酒船而、毎船盛其八鹽折酒而待」
※『古事記』上巻 三より
櫛名田比賣の霊力を得て、八俣遠呂智を退治する須佐之男命/月岡芳年「素戔嗚尊 出雲の簸川上に八頭蛇を退治し給ふ図」、『日本略史』明治廿1881年12月
要は酒が大好きな大蛇を酔いつぶしてから退治する作戦が見事に成功、めでたく櫛名田比賣と結婚して幸せに暮らすのでした。
途中、面白いエピソードを色々飛ばしていますが、それらは又の機会に。
何度も搾った、強い酒さて、この八塩折の酒について、あまり詳しいことは書かれていませんが、『日本書紀』によれば「衆菓(もろもろのこのみ=木の実)」をもって醸すことが書かれています。