保護施設の犬、配達員にロックオン。車に飛び込み飼い犬となる(アメリカ)

カラパイア

保護施設の犬、配達員にロックオン。車に飛び込み飼い犬となる(アメリカ)
保護施設の犬、配達員にロックオン。車に飛び込み飼い犬となる(アメリカ)


 保護施設にいる犬たちにとって、日々は「待つ」ことが主である。新しい家族、あたたかな家族が迎えに来てくれるその日まで、毎日「待つ」日々が続く。

 けれども、アメリカ・ニューヨーク州バッファローの施設に保護された、ピットブルとテリアのミックス犬のアーニーは「待つ」ことをやめたようだ。

 自分から積極的に動き、運送会社の車の中に飛び込んでいったのだ。

 この時、運転手であり配達員であるジェイソンさんは、車を止めて中で休憩中だった。人懐っこく甘えてきたアーニーに、ジェイソンさんはメロメロ。

 こうして自ら飼い主を探し出したのである。

・休憩中の配達員と散歩中の犬の奇跡の出会い

 ジェイソン・コロナドさんは貨物運送会社UPSの配達員。2018年10月5日もいつものように配達を行っていたが、その日思わぬ出会いが彼を待っていた。

 保護施設で犬の散歩のボランティアを行っていたシンディさんは事件の一部始終を目撃していた。その日シンディさんがアーニーの散歩に出かけると、通りの端にジェイソンさんがトラックを駐車して休憩していた。

 「まさかあの時の散歩がアーニーの犬生をこんなに変えるなんて思ってもいませんでした。」とシンディさんは語る。


 アーニーは散歩中、ジェイソンさんは休憩中。初対面だというのにアーニーはまるで長いこと会っていなかった親友に会うかのように懐こい様子でジェイソンさんに向かっていったという。

 「アーニーは大興奮で丘を走ってこっちへ向かってきました。なので“よかったら車の中においで!”と人語で声をかけたんです。」とジェイソンさんは初めてアーニーと会った日のことを語る。

 こうして1匹と1人は見知らぬ仲ではなくなった。

 「アーニーは車に飛び乗って、しばらくそばにいてくれました。私のすぐ横にやってきて顔をぺろぺろと舐め始めたんです。」とジェイソンさん。
 
 その後散歩を再開しようとしても、アーニーはなかなかトラックから離れたがらなかったという。


・アーニーのことが忘れられなくなったジェイソンさん

 それから1週間が経った。ジェイソンさんはどうしても、アーニーとの出会いが頭から離れない。そしておよそ1か月がたち、時々ジェイソンさんとアーニーは同じ道で遭遇することがあった。

 ジェイソンさんはSNSでアーニーのことを調べてみた。アーニーが保護施設にいて、今だ家族を待っている身であること、施設の中で最も長いこと身寄りがないまま過ごしていることなどを知る。

 「アーニーがいつまでも1匹ぽっちでいることがとても悲しく思えたんです。」とジェイソンさんは語る。

 ジェイソンさんは家族と、アーニーを引き取ることについて話し合った。 

 そしてついに!アーニーを家族として迎えることが決定したのだ!


・アーニーはついに永遠の家族と巡り合える

 こうしてアーニーは見事に、あの日あの時一目ぼれしたジェイソンさんの家族となった。

 アーニーはジェイソンさんのお宅にやってきてからというもの、ジェイソンさんのそばを離れないという。

 「こんなにうれしそうにしているアーニーを見ると、もっと早く引き取っていればよかったと悔しく思っています。」とジェイソンさん。


・すっかり愛されドッグになったアーニー

 アーニーはすっかり家族になじみ、今ではお家でのんびりお昼寝すること、おやつを食べること、家族に甘えて過ごすことを好む甘えん坊ドッグとなった。

 ジェイソンさん一家もそんなアーニーをいとおしく思っているという。

 たった一瞬の出会いが人生を変えてしまうといういい例だったのではないだろうか。

 あの日あの時出会えたあの人への気持ちを育て、しっかり家族となり愛情という実を咲かせたアーニー。

 アーニーは保護施設で待つだけの犬生をやめて、自ら幸せを見つけにいって見事に手中におさめたのだ。

 アーニーの幸せな犬生はこれからだ。ジェイソンさんのご家族に愛されてかわいがられ、アーニーは楽しく暮らしていくことだろう。

References: Facebook/など / written by kokarimushi / edited by parumo
「保護施設の犬、配達員にロックオン。車に飛び込み飼い犬となる(アメリカ)」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧