伝説の「平成・春のセンバツ対決」PLが「連続激突3季目」でついに横浜に勝利 (2/2ページ)

アサ芸プラス

5回以降、横浜投手陣の継投策に無得点が続いていたが、その思惑通り8回裏に6番・中尾敏浩(東京ヤクルト)の右中間二塁打をきっかけに1死一、三塁と絶好の勝ち越しのチャンスを作ったのである。ここで打席に入ったのが前年夏の横浜戦で松坂に三振に打ち取られて最後の打者となった9番・田中雅彦だった。この屈辱の試合のビデオを何度も見て闘志を奮い立たせてきたという田中の一打はレフトへの浅い飛球となったが、横浜のレフト・松岡政の本塁返球が三塁走者・中尾の背中に当たり、PLは貴重な勝ち越し点を奪ったのである。

 殊勲の打点を挙げた田中は捕手として守りでも強肩ぶりを発揮。9回表1死一塁の場面での好返球で二盗を阻止し、横浜の反撃の芽を摘み取ったのだ。最後は植山が好打者・松本勉を三振に打ち取り、PLはついに悲願の“打倒・横浜”を成し遂げたのだった。

 まさに“野球の神様”の意志で実現したかのような3季連続の対決。これもまた神様の筋書きなのだろうか、そのすべてが“紙一重”の名勝負であった。

(高校野球評論家・上杉純也)=文中敬称略=

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