巨人・丸佳浩と広島・長野久義の因縁も!? プロ野球「ペナントレースを100倍面白くする選手」

日刊大衆

写真はイメージです
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 超大物ルーキーから、今季にかけるベテランまで。熱戦をより熱くするスペシャルな選手たちをチェック!

 3月20〜21日に行われたMLB日本開幕戦、オークランド・アスレチックス対シアトル・マリナーズ。2試合ともに9番・右翼で出場したイチロー(45)は試合後、第一線を退き、引退することを表明した。「稀代の天才打者がついに、バットを置く日が来るとは。非常に感慨深いですが、イチローが一目置く選手、そして将来的には彼を超える可能性がある日本人選手が、NPBにも出てきていますよ」(スポーツ紙記者)

 その筆頭となるのは、やはり昨オフ巨人にFA移籍した丸佳浩だろう。「今年のセ・リーグは、4連覇のかかる王者・広島と、大型補強を敢行した巨人とが“2強”といわれています。広島3連覇の立役者だった丸が、古巣相手に活躍するかどうかで、優勝の行方を左右する。両チームのファンは、自然と丸を追うことになりますよね」(スポーツ紙デスク)

 丸にクギヅケとなるのは、ファンだけではない。長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督もまた、この新戦力に大きな期待を寄せている一人だ。「走攻守、三拍子そろった丸は、なによりミスター好みの選手。争奪戦の際、自ら手紙で口説いたほど、惚れ込んでいた逸材なんです」(球界関係者)

 残念ながら今年は病のため、キャンプ視察ができなかった長嶋氏だが、丸の動向は報道などで細かくチェックしているようだ。「ミスターは、近しい関係者に“丸は間違いなく活躍してくれる。それだけの力がある”と太鼓判を押していたそうです。ただ、“問題は使い方。原も悩むだろうな”と、心配も口にしていたとか」(前同)

 実際、原監督はキャンプイン当初、「2番・丸」構想を掲げていたが、オープン戦に入ると「3番・丸」の打順を多く試していた。「原監督は、メジャーで主流の“2番打者最強説”に乗り、丸を中心にした超攻撃型打線を目指した。しかし、ビヤヌエバ、ゲレーロの両外国人が頼りなく、クリーンアップが任せられないと判断して、いったん“封印”することにしたようです」(ベテラン記者)

 だが、そんな丸の起用法も、今季の大きな注目点になるという。「原監督が、丸を2番に置くようなら“本気モード”の証。そのときはイケイケの面白い野球が見られそうです」(前同)

 その一方、主砲を失った広島。3連覇中とはいえ、今季は厳しい戦いが待っていそうだが……。「広島は、そんなに“ヤワ”なチームじゃないと思いますよ」

 こう語るのは、前出のスポーツ紙デスクだ。続けて、「広島は、主力が抜けるたびに、有望若手や新外国人が頭角を現し、その穴を埋めてきたチーム。今年は加えて、長野久義もいますからね」

 巨人に移籍した丸の人的保障選手として、広島に入団することになった長野。野球解説者の里崎智也氏は、環境の変化が長野によい影響を与えると、こう指摘する。「巨人では、いい面も悪い面も大きく報道され、少々の不調でも批判を受けてしまう。そんなプレッシャーから解放されて、のびのびとプレーできるのはプラスです。地方の球団は、ファンもメディアも“応援モード”で温かいですしね」

 ただ、丸が抜けたとはいえ、広島の選手層は厚い。実績のある長野でも、レギュラーの座は確約されていない状況だ。「今年の長野には、“巨人から出された”という悔しさがある。古巣を見返したいという彼の意地やプライドが、あの天才的なバッティングを、もう一度蘇らせる可能性は十分にあります。そうなれば、今年も広島は強いですよ」(球界事情通) 新天地で長野のバットが火を吹くか、見守りたいところだ。

■横浜DeNaの筒香嘉智はメジャーリーグ挑戦の前に

 “今季にかける”という意味では、横浜DeNAのスラッガー・筒香嘉智も、見逃せない選手だ。「筒香は、昨年の契約更改時、球団にメジャー挑戦の意思を伝えています。早ければ今オフにでも、ポスティングでの米移籍がありえます」(球団関係者)

 つまり、今季が日本球界での“ラストイヤー”となる可能性があるのだ。しかも、昨年の筒香は38本塁打をマークしたものの、無冠。特にチャンスで打てず、不本意なシーズンを送っている。それだけに今年は相当な覚悟を持って、シーズンに臨むことが予想される。「筒香ならば3割40本100打点はクリアしてほしいところ。そうすればタイトル争いはもちろん、チームの上位進出も見えてくる。筒香も胸を張ってメジャー挑戦できるはず」(前同)

 前出の里崎氏も、今季の筒香に期待を寄せる。「メジャー挑戦という目標は、筒香の奮起の材料になるでしょう。今季は確実に、タイトル争いに絡む活躍を見せてくれると思います」

 筒香といえば、今や侍ジャパン不動の4番打者だが、最近、その後継候補として名乗りを上げた選手がいる。オリックスの若き長距離砲・吉田正尚だ。吉田は、3月に行われたメキシコ代表との強化試合で、侍ジャパンに初招集。若手中心のメンバー構成ながら、第2戦では4番を任された。「吉田は4番の初打席で、いきなり満塁アーチを放つなど、2戦で5打数4安打6打点の大活躍。メキシコ代表の監督も、“メジャーが欲しがるんじゃないか?”とベタ褒めでした」(スポーツライター)

 ド派手な日本代表デビューを飾った吉田は、実はまだプロ入り4年目。身長173センチとけっして大柄ではないが、「大学時代からパンチ力に定評があった逸材」(スカウト関係者)で、2015年ドラフト1位でオリックス入り。昨季は自身初となるフル出場を果たし、3割、26本塁打、86打点を記録してブレイク。今年は、さらなる飛躍が期待されている。「吉田は、昨シーズンをケガなく過ごせたことが、大きな自信となったのではないでしょうか。ポテンシャルは非常に高いですから、並みいる強打者を押しのけて、今年はタイトルを獲得する可能性が十分にありますよ」(里崎氏)

 パ・リーグには、ソフトバンクの柳田悠岐、西武の山川穂高、楽天の浅村栄斗など、名だたるパワーヒッターがズラリ。ここに吉田が加わることで、タイトル争いは、さらに面白いものになるだろう。「筒香のメジャー志望もありますし、今後の活躍次第では、吉田が東京五輪で日本代表チームの4番に座る可能性だってある。今季のパ・リーグのバットマンレースは、“侍4番争い”とも言えますね」(前出のスポーツライター)

■中日ドラゴンズの根尾昂に熱視線

 さて、今年は新人選手にも注目すべき逸材が多数いる。中でもファンやメディアから熱視線を注がれているのは、昨年のドラフトで4球団が競合した金の卵、中日の根尾昂だ。

「沖縄キャンプ中から、根尾人気はすでに大爆発。グッズの売り上げは、昨季の1か月分を3日で達成したんだとか。中日関係者は“契約金の元はもう取った”なんて言っているみたいですよ」(前出の記者)

 しかし根尾が本当にすごいのは、けっして人気先行の選手ではないところだ。「キャンプで根尾を視察した評論家たちは皆、高卒ルーキーとは思えない身体能力や、野球センスの高さを絶賛しています。間違いなく“久しぶりの大物”ですね」(前同)

 ただ、周囲が根尾フィーバーに沸く一方で、中日の首脳陣は冷静なようだ。「ファンは、高卒新人で開幕スタメンをつかんだ立浪の再来を期待していましたが、与田監督は、当初から根尾をじっくりと育てる方針。当分は2軍生活が濃厚です」(同)

■1軍に昇格すれば新人王の有力候補

 とはいえ、人気と実力を兼ね備えた根尾が、このままファームでシーズンを終えるとも思えない。「中日は、今のところ二塁手が固定されていません。今後、根尾をセカンドにコンバートして、レギュラー抜擢という線も十分にありうる。根尾-京田の二遊間コンビ誕生となれば、“アライバ”以来の新たな目玉になりますよ」(事情通)

 根尾ほどの逸材なら、1軍に昇格さえすれば、今季の新人王の有力候補となるだろう。「実は根尾は、自ら志願し、キャンプ中からセカンドの守備練習に取り組んでいるんです。しかも2軍には、荒木雅博守備走塁コーチがいますからね。“英才教育”で早々にモノになるかもしれません」(前同)

  根尾の1軍デビューはいつになるのか、注目だ。

■パ・リーグでは甲斐野央に注目

 パ・リーグに目を移せば、2年連続日本一のソフトバンクにも、注目のルーキーが加入した。ドラフト1位の甲斐野央だ。最速159キロというストレートを武器に、大学日本代表で抑えを務めていた甲斐野。プロ入り後も、救援陣の一角として期待されている。

「優勝候補筆頭のソフトバンクですが、リリーフ陣に不安があるのも事実。王貞治会長は“今はリリーフの出来が優勝を決める時代。ウチはここ数年、無理させていたから……”とかなり心配しています」(番記者)

■ソフトバンクの3連覇はドラフト1位ルーキーに

 実際、昨年はサファテと岩嵜翔が戦列から離脱。新クローザーとなった森唯斗と加治屋蓮が、その穴を埋めたが、2人とも60試合以上に登板して酷使された面は否めない。

「今季もサファテは開幕絶望。それだけに、即戦力の甲斐野を獲得できたことは、より大きな意味を持つ。オープン戦では自慢の速球をビシビシ投げ込み、安定感のある投球を見せていました。王会長をはじめ、首脳陣の評価も高いようです」(前同)

 ソフトバンクの3連覇は、甲斐野にかかっていると言っても過言ではない。

■日本ハムの清宮幸太郎もブレイク必至

「ちなみに今シーズンは、根尾、甲斐野以外にも、日本ハムの清宮幸太郎やロッテの安田尚憲、藤原恭大、ヤクルトの村上宗隆、阪神の木浪聖也など、ブレイク必至の1〜2年目選手がめじろ押しなんです。新人王争いは、かなりハイレベルになりそうですよ」(ベテラン記者)

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