“管理しない”ティール組織を実践し成長を続ける会社の「給料の決め方」とは? (3/3ページ)

新刊JP


フラットな組織ということは、誰かが誰かに指示をするような一方的なコミュニケーションではなく、全体が密にコミュニケーションを取り合って仕事を進めることが必須になる。

となると大事なのが日常的なコミュニケーションだ。武井氏は、本書で「日常的なコミュニケーションが活性化する方法」として以下の3つを説明している。

1、ITを活用したコミュニケーション内容の可視化
時間や場所に縛られない働き方に必須なのがオンラインツール。ダイヤモンドメディア社では「Slack」を使い、チャットを通して情報をやり取りする。ただ、それだけでは情報がどんどん流れていくので、Googleドライブや社内wikiなどを使い情報をストックし、スタッフなら誰でもアクセスできるようにする。

2、雑談しやすい環境づくり
オンラインではなかなか本音を言えないという人もいるだろう。何気ない雑談でポロッと思っていることを言う。そんな場を作り出す工夫もなされている。例えばゲームや楽器など、リラックスできるツールが置いてあったり、ブース的な物理的コミュニケーションを阻害するものもオフィスからなくなった。

3、ブレイン・ストーミングで力関係の偏りをなくす
肩書きをなくして組織をフラットにしても、集団の中に力関係ができてしまうのは自然なこと。能力の高い人や社歴が長い人、年齢も偏りを生んでしまう。その力関係の偏りを克服するための工夫として、武井氏はブレイン・ストーミングを活用しているという。確かにその場ではフラットに発言できるし、それがきっかけで会話が生まれたりもする。

ダイヤモンドメディア社のコミュニケーションの特徴は「1対多」よりも「多対多」を大切にしているということだ。全員が発信者で、全員が受け手。まさにこれこそが「ホラクラシー型組織」の特徴と言えるものだろう。

本書を読むと、「ティール組織」や「ホラクラシー」といった「管理しない組織」には試行錯誤が不可欠であり、会社のメンバーや周囲の応援者たちの協力なければ実現は難しいということが容易に理解できるだろう。

しかしその一方で、この組織が上手くハマれば――というよりも、考え方や理念が浸透すれば個々でも全体でも結果を出し続けることができる最強の組織にもなりえる。
本書は「ティール組織」「ホラクラシー」を目指す企業にとっての貴重な“記録”である。

(新刊JP編集部)

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