藤森慎吾『インハンド』で開花する独自の武器とは?

日刊大衆

藤森慎吾『インハンド』で開花する独自の武器とは?

 映画『七つの会議』で俳優として高く評価された、オリエンタルラジオ藤森慎吾(36)。4月12日にスタートする山下智久(33)主演のドラマ『インハンド』(TBS系)で、初の連ドラレギュラーを果たす。演じるのは、内閣官房サイエンス・メディカル対策室で働くエリート官僚、御子柴隼人だ。

 チャラ男として一世を風靡したせいか派手なイメージのあった藤森だが、スーツを着て髪を横分けにした彼は驚くほど地味だ。だが彼の整った顔立ちは、トレードマークだった茶髪やアロハシャツなどのビビッドなファッションがなくなると、一気に小賢しいインテリの空気を醸し出す。これを見抜いた『七つの会議』スタッフの功績は、大きい。

 さらに、彼のなによりも強い武器は、“滑舌”だ。たとえ早口であっても、どの言葉もしっかりと聞きとれるのである。彼の滑舌の良さは、チャラ男キャラ全盛期に数々のバラエティ番組や歌番組で披露した替え歌合いの手ソングや、RADIO FISH名義で発表した『PERFECT HUMAN』で証明済み。『インハンド』では、山下の色気あるボソボソしたせりふ回しと、いいコントラストになるだろう。

 今クールのドラマは藤森慎吾だけでなく、ほかにもお笑い芸人が続々と出演する。『緊急取調室』(テレビ朝日)の新メンバーとして発表されたドランクドラゴン塚地武雅(47)は、数多くのドラマや映画でそのあたたかな雰囲気を振りまき、主役の経験があるほどの人気者。さらにかつてキングオブコメデイでボケ担当だった今野浩喜(40)も、かすれた声質と独特の個性で、『下町ロケット』(TBS)など多くのドラマに欠かせない存在となっている。今野は今期も『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)にレギュラー出演するので、注目だ。

■藤森慎吾は芸人俳優の波に乗れるか?

 同じく『下町ロケット』で、佃製作所の取引先の部長を自然なたたずまいで演じ、芸人であることを忘れそうになった我が家の坪倉由幸(41)も、今期は『あなたの番です』(日本テレビ系)に出演する。その“リアルにいそうな絶妙の関係者くささ”は、アンジャッシュ児嶋一哉(46)にも通じるものがあり、これからも重宝されることだろう。

 個性を出しながら、芝居に溶け込む芸達者な芸人たち。彼らが次々とドラマ界に進出していく波に、藤森慎吾は乗れるのか? 武勇伝での「あっちゃんカッコいい!」と、合いの手ソング。これらで主役を盛り上げるテクニックはしっかり培われているので、ドラマは藤森のもう1つのホームになるかもしれない。

 そんな藤森慎吾には、6月に岡田准一主演の映画『ザ・ファブル』が控えている。こちらはダメなチャラ男という“昔とった杵柄”的な役どころだ。ぜひこの波に乗り、インテリとチャラ男を使い分ける名バイプレイヤーとしての道を、まい進してほしい。(田中稲)

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