G1競馬予想! 「天皇賞(春)」を制すのはフィエールマン、エタリオウで決まり!?
■毎日新聞本誌担当 丹下日出夫氏「今度こそ惨敗続きにピリオド、叩かれ良化エタリオウが来る」
エタリオウが春の淀に怠りなく備えてきた。ステイゴールド産駒だけに性格は敏感。ブリンカーや耳袋を装備し、ギアの入れ方や使える距離などを試してきた。
3歳春のダービーは0秒2差の4着で、続く菊花賞は最速の上がりを繰り出すも僅差の2着と惜敗続き。全成績は〔1702〕。父同様、肝心かなめのところで、ひと押しが効かない。だが、菊花賞の上がり2Fのラップは10秒7-11秒3。3000メートルの長丁場でも楽々、超高速ラップは使えた。前走の日経賞はあくまで前哨戦。スローペースから後半5Fが11秒台という展開で上がり勝負に泣いたが、以前よりエンジンの吹けが早くなり、先行策が取れたのは収穫。ひと叩き効果でガス抜きは完了、筋肉も盛り上がってきた。
第一本線は菊花賞馬フィエールマン。極端な瞬発力決着となった昨年の菊では、馬群でロスなく脚を溜め直線のコース取りがハマったのも確かにせよ、上がり3Fが12秒2-10秒7-11秒3(34秒2)というレースラップに対し、同馬は33秒9という超高速ラップで一気の差し切り勝ちを決めた。
AJCCはシャケトラの無欲の強襲に屈したが、過去10 年で菊花賞馬および明け4歳馬が57キロを背負って同レースを勝ったという例はなく、ラスト4Fの上がりは11秒7-11秒8-10秒9-11秒9と中身は濃かった。
馬体はまだまだ成長途上、適距離がどこかも確定していない。それでも全成績は〔3200〕。天才肌のレースぶりと合わせ、3200メートルでも不安よりは楽しみのほうが大きい。
割って入ればグローリーヴェイズも外を回った分5着に敗れたが、菊の上がりは最速タイ。日経新春杯は馬群を割り強襲策を完遂した。同じ4歳で菊3着馬ユーキャンスマイルはダイヤモンドS圧倒をステップに本番へ。道悪なら一発、クリンチャーの大駆けに注意。
■血統評論家 栗山求「脚質に幅あり持続力勝負OK、本領発揮フィエールマン不動」
過去10年で4勝しているステイゴールド産駒。今年のメンバーを見渡したところ、やはりエタリオウが血統面でもリードしているように思います。
ただ、やはり多くの人が懸念しているように、この2着癖は厄介。過去に戦ったコースでも、ステイゴールド産駒にとって、苦手な舞台もあれば、得意な舞台もありました。そのどちらの舞台においても同じような走り(2着)となっており、ステイゴールド産駒が活躍している天皇賞(春)と言えど、「今回は勝ち切る」と宣言するには抵抗があるのが正直なところです。
もちろん馬券圏内に入る確率は高いと思っているので、対抗評価に置きました。そこで本命はフィエールマン。昨年の菊花賞馬ですが、同レースはスローの切れ味勝負になった影響もあり、今回、同馬には距離不安が囁ささやかれています。その源になっているのが、スタミナ勝負になるとパフォーマンスが落ちる危険性が高い、ディープインパクト産駒である点です。
しかし、同馬は多くのディープインパクト産駒とは、血統面でも一線を画しています。それは母系。一般的にディープインパクトの仔は、アメリカのスピードに秀でている母を持っていることが多いのですが、同馬の母はヨーロッパの芝2400メートルを勝ったGIホース。
血統的には、むしろスタミナ勝負になってこそ本領を発揮するタイプで、菊花賞のようなスローの切れ味勝負を勝ってはいますが、「得意の展開ではないのに勝ち切った」ということを、高く評価しなくてはいけません。当初の予定では、4歳馬2頭とキセキの戦いと予想していただけに、同馬が回避となると、この2頭の一騎打ちとなる可能性は相当高いとみています。
割って入るとしたら、こちらも昨年の菊花賞好走組のユーキャンスマイル。 母父のダンスインザダークは、ひと昔前だが、淀の長距離で大活躍した血統。今年の天皇賞(春)は昨年の菊花賞の再戦となり、4歳馬が中心となるのではないでしょうか。
現在発売中の『週刊大衆』5月6・13日合併号では、6ページにわたって天皇賞(春)を総特集。フリーアナの田中歩さんに注目馬についてインタビューしている。