〈目からウロコの健康術〉あなたのその「いびき」が危ない!日本人がなりやすい「睡眠時無呼吸症候群」の恐怖 (2/3ページ)
患者の男女比について正確なデータはないというが、生理のある女性は女性ホルモンが呼吸を促すため無呼吸にはなりにくく、一方で閉経後は女性ホルモンの分泌が減るため男女間の違いはなくなるという。
村田院長が運営するクリニックにおける患者の男女比は7対3であり、20代から90代のうち多いのは40代から70代だという。
有病者の脳卒中リスク11倍に
この病気によって睡眠の質が低くなると、夜間頻尿や日中の眠気、集中力の低下、疲労感などが起きやすくなるが、「本当に怖いのはさまざまな合併症にある」と、村田院長は次のように指摘する。
「いびきや無呼吸によって血中の酸素濃度が低下すると、心臓が無理に血流を増やして全身の筋肉や臓器に酸素を届けようとするため、心拍数や血圧が上昇します。すると、高血圧症や狭心症のほか、命に直接危険を及ぼす心筋梗塞や脳卒中が起こる可能性も大幅に上がってしまいます。複数の研究データによると、睡眠時無呼吸症候群の人はそうでない人に比べて高血圧症と狭心症になるリスクがおよそ3倍、心筋梗塞は約4倍、そして、脳卒中を起こす可能性は11倍にも増えるという結果が出ています。最悪の場合は、睡眠中に不整脈が起きて突然死してしまうこともあります」
また、頭の血管が拡張することで、起床後に片頭痛と同じような痛みが起きやすくなったり、交感神経と副交感神経のバランスが崩れて血中糖度を下げるホルモンのインスリンが効きづらくなることで、糖尿病になりやすくなったりもするそうだ。
★鼻から空気送る治療が最も有効
診断までには2つのステップがある。まずは自宅でできる簡易検査を行い、異常が指摘された場合に精密検査を行うというもの。
簡易検査では、自分で小型の機器を使ってセンサーをつけ、睡眠時における体内の酸素飽和度を調べて無呼吸の有無を確かめる。精密検査は医療機関に1泊して臨床検査技師が全身の20カ所にセンサーをつけて呼吸の状態や脳波、心電図などを計測する。精密検査はポリグラフ(PSG)検査と言い、大学病院や睡眠障害を専門にするクリニックなどで行われている。この流れを辿った上で睡眠時無呼吸症候群だと診断されれば、健康保険を利用して治療を受けることができる。