お天道様は見てござる…伊勢商人の心意気を表わした「伊勢乞食(いせこじき)」とは? (2/3ページ)

Japaaan

※ちなみに、お伊勢参りの街道沿いには本物の伊勢乞食もたくさんおり、信心深い参拝者の慈悲にすがって糊口をしのいでいたようです。

「雪解する道に湧出る伊勢乞食」
※『江戸高点附句集』

【意】春になると、雪解けの街道に参拝者目当ての乞食が湧き出してくる。

伊勢商人の心意気

……とまぁ、これだけなら単なる悪口あるいは僻みで話も終わるのですが、この「伊勢乞食」という言葉には、また違った意味合いもあるようです。

言うまでもなく、伊勢国は神宮すなわちそこにお祀りされている日本の至高神である天照大神(あまてらすおおみかみ)のお膝元。伊勢に住まう人々は、少なからずそのことを誇りに思い、神様に恥じないよう心がけると聞き及びます。

天照大神(中央)。Wikipediaより。

普段は乞食のようににがめつい(と言われる)伊勢商人も、人の道に外れることは決してしない(そうです)。

「お天道様が見てござる」

たとえどんなに食い詰めようと、悪事に手を染めるくらいなら、いっそ乞食を選ぶのが、伊勢商人の心意気……むしろそんな事にならないよう、日ごろから商売に励んでいたのかも知れません。

終わりに

何かと世知辛い昨今、「勝ち組」「負け組」なんてさもしい言葉が流行り出したのはおよそ20年ばかり前と記憶していますが、勝ち負けにこだわり過ぎるあまり、いつも助け合って生きてきた日本人らしさが失われつつあるように感じられてなりません。

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