貴景勝独占インタビュー「貴乃花親方の言葉は、強くなれる謎解き」 (2/3ページ)
それは、「相手への思いやり」でもあるんですか?
貴 はい。口上の中に入れた「感謝の気持ちと思いやり」は母校・埼玉栄高相撲部の部訓でもあります。相撲部での練習や生活を通じて、人間的に成長できたし、その後もいろいろな人に支えられて、ここまで来られたと思っています。そういう気持ちを忘れたくないと、自分に言い聞かせています。 それと、忠義ですね。大相撲の親方、つまり師匠と弟子は、忠義を誓い合う間柄だと思っています。師匠取から受けた恩を真心で返す。それが弟子の務め。 他のスポーツなら“監督と選手”ですが、相撲は“師匠と弟子”。そこに意味があると思っています。大相撲は格闘技の一つかもしれないけれど、“格闘技スポーツ”とは言われたくありません。それを、たくさんの方に知ってほしいし、世界中の人にも伝えたい。それが自分の使命だと思っています。
■スイッチの切り替えが、これからの課題
ーーさて、春場所の千秋楽の栃ノ心関との対戦は、勝てば大関が確定、逆に栃ノ心関は大関から陥落するという厳しい相撲でしたね。
貴 前の夜から相当悩みましたね。「自分がやれることは何か?」と考えてみましたけど、「技」があるわけじゃない。だから、自分が持っている、ほんの少しのものを最大限に使おう……と。自分の最高の武器(押し相撲)を出すだけ出して、あとはなるようになる! つまり「自分を信じてあげる」と腹をくくりました。
ーー栃ノ心関には、小さい頃にかわいがってもらったそうですね。
貴 メチャクチャ面倒みてもらいましたが、土俵上では別です。結果、自分が勝って10勝を挙げて大関当確となったときは、「あぁ、相撲をやり続けていてよかったな……」としみじみ思いましたね。この千秋楽の栃ノ心関との相撲では、自分なりに「つかんだ」ものがあった。この感覚をいつもつかめるように、スイッチのオンオフじゃないですけど、切り替えていくことが、これからの課題ですね。
ーーなるほど。大関昇進については、前の師匠、元貴乃花親方が「よくやった。