大鶴義丹「新宿で女を口説くとき、求人募集のトラックは気にならない」麻美ゆまのあなたに会いたい!〔前編〕

日刊大衆

大鶴義丹「新宿で女を口説くとき、求人募集のトラックは気にならない」麻美ゆまのあなたに会いたい!〔前編〕

 今週の「あなたに会いたい」は、俳優の大鶴義丹さんです! 大鶴さんのご登場は実は1年ぶり。そのときに、一見強面(?)の大鶴さんの意外とお茶目で、気さくな人柄を知れて、またお会いしたとい思っていました。6月には“伝説の舞台”に挑まれるということなので、今回は稽古場にお邪魔させていただきました!

ゆま「すごい……舞台の稽古場にお邪魔するということで、都内の某所に来ているんですが、こんな住宅街のマンションの地下にお稽古場があるなんて。外観からはまったく分かりませんね。秘密基地みたい」

大鶴「怖いでしょ。夜になると幽霊も出るらしいよ。見える人には見えるって」

ゆま「ひぃ!」

大鶴「冗談ですよ(笑)。ここはマンションの土台部分の空間を使って、稽古場に改造してあるんです。今回、僕が参加する劇団『新宿梁山泊』の稽古場ですね」

ゆま「めちゃくちゃ厳しいと有名な劇団ですね……」

大鶴「そう。今、日本で一番厳しい劇団じゃないかな」

ゆま「ふへえ~。その新宿梁山泊さんが、6月15日から新宿の花園神社で“テント芝居”をされると」

大鶴「はい。今回は唐十郎原作の『蛇姫様 わが心の奈蛇』をやります」

ゆま「唐十郎さんといえば、大鶴さんのお父さんです」

大鶴「ええ。その縁もあって、僕も参加させてもらっています」

ゆま「あのぉ、これはどういうお話なんでしょう?」

大鶴「話としてはけっこう、オドロオドロしい内容でね。簡単にあらすじを説明すると、朝鮮戦争が終わる頃、米軍の死体を九州まで運ぶ死体運搬船に紛れ込んだ女が産み落とした私生児が“あけび”という女の子で、体に蛇のウロコのような痣がついているんです」

ゆま「確かにオドロオドロしい雰囲気がします……」

大鶴「その彼女が自らの出自と痣を消す方法、そして真の愛情を求めて旅をするんですが、その過程でさまざまな事実を知っていくんだね。まあ、ぜひ舞台を観にきてくださいよ」

ゆま「行きます!」

大鶴「とにかくキレイなストーリーではありませんよ。猥雑だし、暴力的だし、人間のあらゆる欲望が入り乱れています。ただ、その中にも“純愛”があって。でも邪魔する悪霊的な存在もいて……いやあ、難しいよね、アングラの芝居を説明するのは(笑)」

ゆま「でも、私、そういうお話、大好きです。ちなみに大鶴さんは、どんな役なんですか?」

大鶴「僕は悪霊が乗り移った床屋一家の人間で、蛇姫様を惑わせる存在ですね」

■新宿の花園神社でテント芝居

ゆま「へえ~。ますます楽しみになってきました。それと、もう一つ、私が興味を持っているのが、新宿の花園神社で舞台をされるということ。しかも“テント芝居”ってことは野外なんですね?」

大鶴「昔と違って今、テントの中で芝居をすることが、少なくなったからね。もともとお芝居というのは野外でするものだったんです」

ゆま「小劇場やホールで見るのが当たり前だと思っていました」

大鶴「野外の場合、防音もないから声もしっかり出さないと、お客さんに聞こえない。テントの外では車の走る音や、女学生が騒いでいる声なんかも、普通に聞こえてくるからね(笑)」

ゆま「新宿という場所柄、めちゃくちゃ、うるさそう」

大鶴「実際、女性向けの求人募集のトラックなんかが走ってくるからね(笑)」

ゆま「あ~。大音量で歌を流しているトラックですね」

大鶴「シリアスなラブシーンで突然、あのノリのいい歌が外から聞こえてくることもあるんです」

ゆま「お芝居に集中できないじゃないですか」

大鶴「でもね、以前、役者の先輩に言われたんだけど、“お前は新宿で、女を口説いているとき、求人募集のトラックが横を走っていたら、気になるのか?”と」

ゆま「どうなんですか?」

大鶴「負けないね。女を口説いているときは、他の音など、気にならないぐらい必死ですから」

ゆま「アハハ」

大鶴「お芝居のときも外がどんなに騒がしくても、“負けねえぞ”って気持ちがあれば、丈夫大なんです」

ゆま「さすがです(笑)。テント芝居も行ってみたくなりました」

大鶴「ぜひ体験してもらいたい。野外劇の醍醐味って、外界との区別がないところなんです。それこそテントの外からは日常の雑音が聞こえてくるんです。でも、テントの中では“非日常”の舞台が行われている。すると、非日常であるはずの物語が、まるで自分の日常に溶け込んでいるような錯覚があるんです」

ゆま「それは味わってみたいです」

大鶴「さらにテント芝居では屋台崩しといって、建物などを崩す演出で、いきなりテントを下ろすときがあるんです。いきなり外界とつながるワケで、通行人も“何やってんだ?”と一斉に、こっちを見るんですね。その瞬間、テントの中のお客さんたちが今度は“見られる側”の役者になる。この感覚が楽しい、というお客さんもいますね」

ゆま「絶対、観に行きます!」

大鶴義丹1968年4月24日生まれ。東京都出身。俳優としてドラマや舞台に数多く出演する一方で、多彩な趣味やトーク術を生かして『アウト×デラックス』(フジテレビ系)などバラエティ番組にも引っ張りだこ。6月には、新宿・花園神社で舞台『蛇姫様 わが心の奈蛇』に出演する。

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