結婚したことを誰にも知らせなかったのはまさかの史実!「いだてん」20話振り返り

「いだてん」第20話「恋の片道切符」が放送されました。
ベルリンオリンピックが中止になって、8年ぶりのオリンピック。満を持してアントワープへ旅立ちましたが、ストックホルム編ほど詳細には描かれませんでした。あっさりと3か月たってしまいましたが、帰国した選手団の会見がいろいろ物語ってくれましたね。
恋の片道切符ところで、今回のタイトル「恋の片道切符」とはどういう意味なのでしょう?ひっそりと野口に恋をしているトクヨは、それをシマに打ち明けたところで数分後に失恋が確定(野口には松本に妻子がいた……)。
実ることのないトクヨの恋を意味しているでしょうし、またアントワープに旅立った四三への手紙を間違って東京の下宿に送ってしまったスヤのことも指しているでしょう。オリンピックにかける四三へ思いを飛ばしたはずが、よりによって美川のもとへ届いてしまいました。
お見合いを断ってしまうほど、写真を集めてしまうほど野口に惚れているトクヨ。野口本人はまったく気づいていませんでしたが、それは視聴者も同じです。トクヨを演じている寺島しのぶさん自身、トクヨの恋に何の伏線もなかったことで苦労したのだそう。
野口に何度も視線を送るなどしてトクヨの秘めたる思いを表現したそうですが……。ちょっと観返してみたくなりますね。
7年も妻がいることを黙っていた四三のエピソードは史実!
1920年アントワープオリンピックの金栗(後列右端)。
野口はトクヨの思いに気づかないどころか、四三の恋の相手だと思っていたようで。
アントワープ大会へ向けて旅立った選手団。四三はたびだびスヤと子の写真を取り出しては微笑んでいましたが、仲間内では「あの写真の女性は誰か」と話題になっていました。
そう。結婚して7年も経つというのに、四三はまだ結婚したことを誰にも報告していなかったのです。
四三としては金メダルをとって華々しく妻を紹介したい、という気持ちがあったのですが、まさかまさか、旅券の名前でバレてしまいました。
本名が「池部」だと全員に知れ渡ってしまったところで、養子縁組して結婚したこと、子どももいることを報告します。スヤは何度か東京の下宿にも顔を出していたので、雰囲気的に知られていてもおかしくなかったと思うのですが、全然バレていなかったようですね。
7年間、誰にも結婚した事実を告げていなかった #四三? 船内で美しい女性の写真を眺めていたことを怪しんだ仲間たちが、あの手この手で真相の究明?に動いたことは実際のエピソード。「奥さんですか?」と問いただされ、観念して静かにうなずいた、と四三さんが後に語っています❤#いだてん pic.twitter.com/qhfYGDWchN
— 大河ドラマ「いだてん」 (@nhk_td_idaten) 2019年5月26日
放送後、いだてん公式Twitterでこのようなツイートが。7年間結婚の報告をしなかったのは史実どおりなのだそう。
脚色かと思いきや史実、というエピソードが多いいだてん。こういう細かなエピソードを盛り込めるのも、近代ドラマならではですね。
さて、金メダルを逃して傷心の四三はドイツで槍投げをする女子たちに衝撃を受けて今回は終わりです。次回からはいよいよ女子スポーツ!さんざん女子のマラソンを否定されていたシマが報われることを願って。
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