受け継がれる船霊信仰。海上自衛隊の護衛艦には「艦内神社」が祀られている (2/2ページ)
戦後、筑摩から艦名を受け継いだ海上自衛隊の護衛艦「ちくま」も、やはり所縁の深い筑摩神社から御魂を勧請しており、今でも乗組員たちの安全や任務完遂をご加護下さっています。
ちなみに、海上自衛隊の艦艇名は必ずしも山や河川と言った特定の土地に由来しないこともあり(気象や瑞獣など)、そういう場合はどうするのか海上幕僚監部に問い合わせたところ「所属する総監部によって適切な神社から勧請するため、転籍すれば勧請元の神社が変わることもあるが、御祭神には必ず就役から除籍までずっと同じ神様をお祀りしている」との事でした。
また、旧海軍に同じ名前の艦艇があれば、その前例に倣うこともあるそうです。
終わりに古くより「板子(いたこ。船板のこと)一枚下は地獄」と言われるように、いつの時代も豊かな幸と共に、死の恐怖と隣り合わせているのが船であり、海というもの。
いつまでも、日本が海の幸と共にあらんことを。
常に命や生死を思えばこそ、自然≒神様に対する畏れや信心も深まるし、日々を大切に生きる意欲も湧いてきます。これからも海で生きる皆さんに、末永く神様の御加護があるよう願っています。
※参考文献:
小林孝裕『海軍よもやま話 イラスト・エッセイ』1980年
久野潤『帝国海軍と艦内神社 神々にまもられた日本の海』祥伝社、2014年
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