山口智子『なつぞら』で本格復帰が望まれるワケ

日刊大衆

※画像はNHK『なつぞら』番組公式ホームページより
※画像はNHK『なつぞら』番組公式ホームページより

 連続テレビ小説なつぞら』(NHK)は東京編に突入し、新しいキャストが続々と登場しているが、ヒロインのなつ(広瀬すず/20)以上に注目の女優がいる。それがかつての朝ドラヒロイン、山口智子(54)だ。ここ最近、ネットニュースで彼女の名前を見る機会が実に多いのだ。ここでは5月25日の放送を振り返り、山口智子が注目されている理由について考えたい。

 なつの兄、咲太郎(岡田将生/29)は東洋動画の社長、大杉(角野卓造/70)と偶然に会い、なつが試験を受けることを告げる。一方、なつは放送記者になった信哉(工藤阿須加/27)とともに、おでん屋、風車の亜矢美(山口智子)を訪ね……。

 孤児院を飛び出した後に咲太郎が靴磨きをしていたこと、そして当時「ムーランルージュ」の踊り子だった亜矢美に助けられていたことなどが語られる、感動的な放送回だった。この放送で亜矢美は、見事なタップダンスを披露。これを受けてSNSには「山口智子さん、変わらない美魔女」など、亜矢美役の山口智子を絶賛する言葉が、多数寄せられていた。たしかに、さすが山口智子という妖艶で美しい演技だったが、びっくりしたのは『なつぞら』の感想の中にドラマ『ロングバケーション』という言葉が散見されたことだ。

『ロングバケーション』は、1996年に木村拓哉(46)と山口智子主演で大ヒットしたドラマ。フジテレビの看板、月9の代表作として、今もたびたび話題にあがるレジェンドだ。朝ドラ界隈では、昨年上半期の『半分、青い。』の脚本家が北川悦吏子(57)だったが、『ロンバケ』は北川の代表作ということもあり、『半分、青い。』でもそのオマージュシーンが映し出され話題になっていた。

 しかし山口智子が登場しただけで、20年以上も前の『ロングバケーション』が注目されるのはどうしてだろう。これは『ロンバケ』が大傑作だったことだけが理由ではない。そう、実は『ロンバケ』以降、山口は代表作といえるドラマに出演できていないのだ。

■山口智子は『ロンバケ』以来、代表作がない!

 というのも、山口智子は95年『王様のレストラン』や翌年の『ロングバケーション』(いずれもフジテレビ系)といったヒット作を連発した90年代後半から芸能活動をセーブし、ドラマの出演自体が減少している。

 さらに『ロンバケ』以来の連ドラ出演と注目された、12年の『ゴーイング マイ ホーム』(フジテレビ系)の視聴率がふるわなかったなど、実は『ロンバケ』以降にはヒット作に恵まれていないのだ。『ゴーイング マイ ホーム』出演時も「再ブレイクできるか」と話題になったのだが、はたして『純ちゃんの応援歌』以来、約30年ぶりとなる朝ドラ『なつぞら』出演で再ブレイクとなるか? 90年代、山口のドラマの虜になった世代が熱い視線を送っていることもあり、今後も山口から目が離せない。

 とはいえ山口はジブリ映画『崖の上のポニョ』で声優を務めたり、2018年『BG〜身辺警護人〜』(テレビ朝日系)で木村拓哉と再共演するなど、話題になることが多い大女優だ。「再ブレイク」はいささか失礼かもしれないが、今後は『ロンバケ』の次の代表作に『なつぞら』が挙げられるような活躍を期待したい。(朝ドラ批評家・半澤則吉)

※画像はNHK『なつぞら』番組公式ホームページより

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