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本好きのリビドー(255) (2/2ページ)

週刊実話

事故を起こす高齢者を「老人だから」とひとくくりにできないから、問題の解決は難しいと指摘している。

 つまり「年齢より個体差」が難題ということ。脚が悪い、疾患を抱えているという高齢者が事故を起こす例もあるが、身体や精神に何ら支障もなく、薬も常用していない人が、ある日突然“加害者”になり得ることもある。

 また、地方では過疎化が進み、ローカルバスや鉄道の赤字路線が次々と廃止されている。子どもや孫と同居していない老人たちは、買い物や通院にも自ら車を運転して行くしかない。そんな状況下、「高齢者から免許を取り上げろ」と安易に叫ぶことが、どれだけ不毛であるか…。

 だが、本書は問題解決の希望はあると説く。例えば、自動ブレーキの開発・普及。国による法律の整備より、自動車メーカーの技術開発で解決の糸口を見出すということ。バスや鉄道に代わる輸送代替え手段を、自治体が整備する方法もある。

 もちろん、それでも万全ではない。事故が全くゼロになるワケではない。だが、いずれは我々も直面する“老いと運転”という問題を自分のこととして考える契機となる1冊だ。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)

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