浅田美代子 独占インタビュー 胸に刻む樹木希林さんの言葉 (2/4ページ)
★知られざる意外な共通点
――「企画・樹木希林」とありますが、企画とは具体的にどれくらい深く関わっていたんですか?
浅田 主演が私ということはもちろん、プロデューサー・奥山和由さん、監督・日比遊一さんというのも希林さんが決めました。台本も深く関わっていて、途中で修正指示を出していましたし。「この伊藤っていう怪しい女、木内みどりさんなんていいんじゃない?」とかキャスティングも重要な枠組みは希林さん主導で進めていましたね。
――なぜ希林さんは、浅田さんのことをそこまで可愛がっていたんですかね。
浅田 私もそこは不思議なところで、「なんでそこまでしてくれるの?」って直接聞いたこともあるんです。そうしたら「当然じゃない。だって子供の頃から知っているんだから」って言われましたけど…。「なんとかしてあげたい」っていう気持ちがあったのは間違いないでしょうね。それと意外に私たち2人は人見知りなところがあって、そこは共通していたんですよ。現場で仲良くする同業者はいても、ここまで心から嘘なく話せる相手はお互いにいなかった気もする。年の差はあったけど、一緒にいて落ち着くんです。たとえば希林さんはうちに来てごはんを食べると、そのままテレビを見ながらソファで寝ちゃったりするんですよね。ふと目を覚ますと「うわっ、もうこんな時間!? 帰らなくちゃ!」とか慌てて。
――心から気を許していたんでしょうね。
浅田 なんだかウマが合ったということなのかな。それと「なんとか芸能界でやってはいるけど、もう60歳もすぎちゃったし、この先、この女をどうしたものだか…」。そう私のことを心配していたんですよ。名刺代わりになるような代表作が必要だと考えていて。感謝…なんていう言葉じゃ言い表せないですよ。私も何らかの形で返していかなくちゃいけないと思う。
――もっとも希林さん自身は、見返りを求める方ではなかったと思いますが。
浅田 うん、それは絶対になかった。それでも、もし恩返しができるなら、「これから」だと思うんです。これから私がいろんな作品に出演して、役者としてしっかりと真摯に向き合うことが大事だと思っています。それでしか希林さんに喜んでもらえませんから。もう私も60歳をすぎていますけどね。