『乃木坂46』堀未央奈“エロい台詞”連発の青春映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』

まいじつ

『乃木坂46』堀未央奈“エロい台詞”連発の青春映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『ホットギミック ガールミーツボーイ』

配給/東映 丸の内TOEIほかにて全国公開
監督/山戸結希
出演/堀未央奈、清水尋也、板垣瑞生、間宮翔太朗、反町隆史ほか

漫画家・相原実貴による同名少女コミックスの映画化で、3人の男性との恋愛感情に揺れ動くヒロイン…何ていうと、かつて散々流行し、最近は量産され過ぎて飽きられ気味な〝キラキラ映画〟の1本かとウンザリもする。しかし、監督の名前を見て刮目する。キラキラというよりギラギラだった菅田将暉、小松菜奈主演の『溺れるナイフ』(16年)が、個人的に同年のベストテンに入れたほど良かった山戸結希だからだ。この女性監督は、ちょっと無視できない。主演の堀未央奈はアイドルグループ『乃木坂46』の次世代エースだそうだが、アイドル音痴のオジサンにはよく分からない。

平凡な女子高生・初(堀未央奈)は同じマンションに住む橘(清水尋也)に弱みを握られ、無茶な命令に振り回される。そんなとき、数年前に引っ越して、また戻って来た幼なじみの小田切(板垣瑞生)と、橘に邪魔されながらも付き合うことになる。同じころ、信頼していた兄・凌(間宮翔太朗)の秘密も知ってしまい、今まで通りにはいかなくなる…。

これこそ“真のキラキラ映画”

ストーリーだけを追うとまさしく〝キラキラ映画〟のように思えるが、実際はかなりの〝青春恋愛トークバトル映画〟となっている。若い彼らの激しい言葉の応酬がリアルで、その中にキワドいセリフもガンガン入ってくる。例えば、「ヤリマン」「インラン」「ヤる」「セックス」…などなど、さすがに濡れ場はないが、多くの〝キラキラ映画〟がわざと避けて来たこれらの〝禁句〟が飛び交うだけでも小気味よいし、ケータイにハダカ、なんてシーンもあって斬新だ。今日びヘナチョコな男性監督よりも、意志ある女性監督の方がエロスを避けて通らない傾向にあるが、この山戸監督も例外ではない。そういえば『溺れるナイフ』にも、ヒロインがレイプ未遂されるシーンがあったなあ。

「分かんない」が口癖だった平凡な女の子が、自我に目覚め〝特別な存在〟になっていくためには、これくらいの洗礼は不可欠、と言わんばかりの演出だ。そんな彼女の成長のプロセスを、結果的に男たちが支える、というのも納得がいく。そして、後味はかなり爽やか。これこそが〝真のキラキラ映画〟だ、と膝をたたいたほど。最近、私生活で人助けをして、すっかり〝いい人キャラ〟が定着した反町隆史が〝父親役〟として大人を代表している。オジサンが見ても少し心がときめくのだから、若い観客が見たらもっと心動かされるのでは?

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