「自制心」は今からでも鍛えられるの? 大人のセルフコントロール術 (1/3ページ)
「明日は大事な会議だから、すぐに帰るよ」と言って参加した飲み会は、気づいたら終電。「夏までにダイエット!」と決意した矢先に、ケーキ食べ放題の誘いに乗ってしまう。タバコやめる宣言の直後にプカプカ……。そんな人は、めずらしくありません。そういう人のことを、「自制心がない」といったりします。
ですが、自制心とはそもそもなんなのでしょうか。また、一体どうやったら身につくのでしょうか。
■「自制心」ってどんなもの?
そもそも、この自制心(self-control)とは一体なんなのでしょうか。
自制とは、「自分の感情や欲望を抑えること」(『デジタル大辞泉』小学館)。“自分がこうと決めたら、それをやり遂げられる”という、「意志の強さ」の意味で使っているかもしれませんね。
「夏までにやせる」と決めたら間食しないとか、タバコをやめると決めたら決して吸わないというのは、“それをしたい”という誘惑に勝つ、意志の強さが重要です。
ちなみに、自制心のことを、専門的には自己調整機能(self-regulation)といったりします。
◇“マシュマロ・テスト”。誘惑をがまんできた子どもは……
ところで、今から50年以上も前に、「マシュマロ・テスト」とよばれる実験が、心理学者のウォルター・ミシェル(Walter Mischel)によっておこなわれました。
この実験では、子どもの目の前に1つのお菓子(マシュマロ)を置き、少しのあいだガマンすれば2つのお菓子がもらえる、という状況を設定します。子どもが誘惑(=お菓子が1つ)をガマンし、将来の大きな報酬(=お菓子が2つ)を待つことができるかを観察するというもので、実験に参加した子どもが大人になってから、追跡調査もおこなわれました。
すると、誘惑をガマンできた子ども、つまり自制心がある子どもほど学力も高く、社会的に成功する、と発表されたのです(ただし最近になって、別の研究者が追試をおこなったところ、“この実験の結果は限定的である”という発表もなされました)。