「金銭的、時間的自由を手に入れてほしい」 起業を志す人へ、女性経営者のメッセージ(後編) (2/4ページ)
でもこれくらいのヒットで何となく軌道に乗ったというか、そんなに大きな成功でなくても、会社って伸びていけるんだと思いましたね。
――ビューエルさんには起業されたとき、すでに3人のお子さんの母親でした。働き詰めで家族との時間が取れないというようなこともあったのではないでしょうか。ビューエル:すごく忙しかったけれど、できる限りのことはしていたつもりだし、一生懸命な私の姿が子どもたちに伝わっていたと信じています。
自分は覚えていないこともあるんですが、子どもたちは私がやったできる限りのことを覚えているようで、例えば雪の日に子どもが熱を出して寝ていたら、私が洗面器いっぱいに雪を積んできて、枕元で一緒に雪だるまを作ったとか。何か普通の大人がしないようなことを結構したかもしれないですね。そういうことは子どもたちがすごく覚えているんです。
――少ない時間の中でもちゃんと子どもと関わる時間を持っていたんですね。ビューエル:経営者ながらお金がなかったことも良かったのだと思います。私と同時期に起業した女性の方には息子さんがいるのですが、忙しいためご飯を作れなくて、いつもお金だけ渡していたそうで、結局グレてしまったそうなんです。
うちはお金がなかったから、忙しくてもできる限り一度家に帰ってご飯の支度をしていました。でも、私もお金があったら、それだけ渡して「コンビニで買ってきて」って言っていたかもしれません。
――この『私を幸せにする起業』は女性向けに書かれていますが、やはりいまだに女性の経営者は少ないと思います。そこにはどのような問題があると思いますか?ビューエル:日本は独特ですよね。暗黙の了解であったり、空気を読めという文化や気質の中で、「男性は仕事をし、女性が子育てをすべき」という昔からの考え方や美徳がなかなか消えない。そのような価値観は薄くなってきているとも思いますが、それでもまだ強く残っています。
――ビューエルさんが起業された頃(1990年前後)は、その価値観がより強かったのではないでしょうか?ビューエル:すごくありました。