「第67回夏の甲子園」のちの“大魔神・佐々木”に挑んだ無名の公立高校 (2/2ページ)

アサ芸プラス

続く2番・吉田の一塁への当たりがきわどいタイミングで内野安打となる。すると、このクロスプレーの合間に二塁から村瀬が一気にホームを突き、勝ち越しの1点をもぎ取ることに成功。最後の最後で突き放した東北がこのまま押し切るかに思われた。

 その裏、甲西最後の攻撃。ここまで両チームが一歩も譲らない好勝負にスタンドの甲西応援団から大声援が送られる。するとその声は球場中に広がっていき、あっという間に甲西を後押しする大歓声で甲子園が埋め尽くされることに。東北ナインがその雰囲気に飲み込まれていくのである。

 甲西は1死を取られたものの、3番・奥村が右前打で出塁し、この試合3個目となる盗塁を決め、一打同点の場面を演出。続く4番・石躍の当たりは一塁・葛西へのゴロとなったが、これを後ろへそらしてしまい、同点。さらに2死二塁から6番・安富秀樹が右翼線に殊勲のサヨナラ安打。こうして壮絶なシーソーゲームに終止符が打たれたのである。

 大会きっての好投手・佐々木に対して甲西打線が浴びせたヒットは14本。仕掛けた盗塁は6。まさにチーム全総力を挙げての“佐々木攻略”であった。

 この快進撃を高校野球ファンは“ミラクル甲西”と呼び、称賛した。しかし、続く準決勝では3試合連続のミラクルは起きなかった。相手はあのKKコンビのPL学園。2‐15の大敗だった。それでも公立校らしいさわやかな風を残して、甲西は甲子園を去って行ったのである。

(高校野球評論家・上杉純也)=敬称略=

「「第67回夏の甲子園」のちの“大魔神・佐々木”に挑んだ無名の公立高校」のページです。デイリーニュースオンラインは、甲西佐々木主浩PL学園高校野球甲子園エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る