「第80回夏の甲子園」ノーヒットノーランを達成した2人の名投手 (2/2ページ)
試合は4‐0。杉内はノーノーを継続したまま、9回裏を迎えるのだった。
その9回も先頭から2者連続三振。もちろん最後も三振で締めるつもりであった。だが、相手の1番・福士敬太に投じた真っすぐは狙ったところより、少し内寄りに軌道を描いていった。そのため、福士の打った打球はいい当たりのライナーというより、やや詰まった当たりのライナー性の打球となって、ショートへ飛んでいった。その打球をショートの小倉飛鳥ががっちりとキャッチ。ここにみごと、杉内はノーヒットノーランを達成したのである。投げた球数計104球、奪った三振16個。夏の甲子園では史上21人目の快挙であった。
その後、ノーヒッター・杉内擁する鹿実は2回戦で“平成の怪物”松坂大輔(中日)擁する横浜(神奈川)と対戦。春夏連覇を狙う強豪相手に好勝負が予想された。
期待通り、中盤までは息詰まる投手戦となったが、最後は地力に勝る横浜の前に0‐6で散ってしまう。しかも最後は松坂にトドメの2ランを浴びての撃沈であった。その6日後、決勝戦へと進出した横浜は、松坂が夏の甲子園史上2人目となる決勝戦でのノーヒットノーランという快挙を達成。史上5校目となる春夏連覇の偉業に華を添えたのである。
(高校野球評論家・上杉純也)=敬称略=