世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第332回 民間黒字と政府貨幣発行残高 (3/3ページ)

週刊実話

一般の市中銀行において、我々が債権者として保有できる「償還期限が決まっており、代わりに金利が多少高い」預金のことを何と呼ぶだろうか。そう、定期預金である。

 実は、国債とは保有者にとって「定期預金」そのものなのだ。「国債発行残高が積み上がって、政府は財政破綻する!」と煽る者は、市中銀行に対して「定期預金残高が積み上がって、この銀行は破綻する!」と主張しなければ、筋が通らない。もちろん、そんな意味不明な主張をする者はいない。

 お分かりだろう。統合政府のバランスシートにおいて、現金・日銀当座預金は貨幣そのもの。国債・財投債にしても、定期預金という貨幣が名前を変えたものにすぎないのである。

 財政赤字ならぬ「民間黒字」が積み上がった履歴である政府債務、財務省やマスコミの言う「国の借金」は、政府貨幣発行残高なのだ。何しろ、会計上の実態として「そうなっている」以上、否定することは誰にもできない。

 というわけで、今後の日本は正しい表現ということで、財政赤字は「民間黒字」、国の借金は「政府貨幣発行残高」と呼び変えるべきである。財政破綻論者の皆様には、是非とも、
「日本は民間黒字が膨れ上がり、政府貨幣発行残高が膨張して破綻する」
 と、これまで通りヒステリックに叫んで欲しいものだ。

********************************************
みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。

「世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第332回 民間黒字と政府貨幣発行残高」のページです。デイリーニュースオンラインは、エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る