ヴィッセル神戸が“史上最高”の補強をしても15位と低迷する理由とは? (2/2ページ)
日本人はこの点を履き違えるケースが少なくなく、Jリーグの歴史を見ても、そのようなタイプは一部の南米やアフリカのプレーヤーに限られるんです」(スポーツライター)
思えば、助っ人外国人がチームのタイトル争いに多大なる貢献を果たしたケースというのは、1997年にガンバ大阪の順位を急激に上昇させたカメルーン代表FWパトリック・エムボマ、そして浦和レッズの2000年代初期から中期に活躍したブラジル人FWエメルソンやFWワシントンである。彼らはイニエスタやフォルランとはプレースタイルやサッカーへの概念が完全に異なり、組織を無力化するほどの圧倒的な“個”の強さを誇るワンマンプレーヤーで、とりわけエムボマやエメルソンの魔法のようなドリブルやテクニックは当時の日本人が経験したことのないような異次元の世界でもあった。
「当時のアフリカンプレーヤーや南米選手のワンマンショーに魅了された日本人のファンは、同じようなマジックをヨーロッパのトップ選手にも求めていますが、アフリカ&南米とヨーロッパではサッカーに対する考え方が全く異なります。個で組織を破壊することに快感を覚える前者に比べ、後者は組織力でいかに安定感と継続性を実現させるかを図るため、イニエスタやビジャがヴィッセル神戸で組織力を形成するには少なくとも3年はかかるでしょう。もちろん30代半ばを越えた彼らが3年以上も日本のクラブに留まってくれるかは分かりませんが…」(スポーツライター)
要は、引退間近の30代の欧州プレーヤーと契約するよりも、20代前半のキレキレなアフリカの若手選手をじっくりと育てた方が、Jリーグにおいては効果抜群の補強になる可能性が高いというわけだ。
もちろんマーケティング面などのピッチ外での収益を考慮に入れた場合は、無名の外国人選手ではなく、イニエスタのようなビッグネームを囲うことが非常に大きな意味を持つのが現実ではある。あとはクラブがピッチ内外のどちらの貢献を望むのか、という点に尽きるのかもしれない。
(木村慎吾)