風間俊介『監察医朝顔』視聴率復活の鍵を握る「2つの顔」

日刊大衆

※画像はイメージです
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『トレース〜科捜研の男〜』に『ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜』と、平均視聴率10%を超えるヒット作を連発して、ここのところ好調のフジテレビ月9枠。この夏クールでも上野樹里(33)主演の『監察医 朝顔』の視聴率が好調だ。

 しかし、8月26日放送の第7話は平均視聴率11.4%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、前回放送の14.4%から一気に数字を落としてしまった。物語終盤に向け、視聴率アップの鍵はなにか? まずは第7話の内容を振り返って考えてみたい。

 東日本大震災で行方不明になった里子(石田ひかり/47)が、被災時に身につけていたと思われる手袋が見つかった。そんな連絡が朝顔(上野樹里)の元に届き、父の平(時任三郎/61)は東北の地に向かう。そんな中、朝顔は「10億の美魔女」と注目される白川(有森也実/51)の事件で、鑑定証人として出廷。朝顔は白川に敵視されてしまい、夫で刑事の桑原真也(風間俊介/36)もこれを心配して……という展開だった。

 このドラマは第6話から新章に入って、朝顔と真也には娘のつぐみが誕生した。父、平との4人暮らしの生活が優しく、ほのぼのとした視点で描かれている。その一方で監察医として、胸が締めつけられるような事件に対峙する朝顔の姿、震災のつらい記憶にいまだ翻弄される万木親子の葛藤、といったシリアスな描写も大きな見どころだ。

 第7話をあらためて振り返ると、見つかった遺品の中にあった骨が母、里子のものでないと知った朝顔を優しく励ました真也の言葉が、実に印象的だった。

「朝顔、よく我慢したね。お父さんの前だったからでしょう。今はもう、我慢しなくていいから」。これがこの日のクライマックスシーンではないだろうか。じんわりと胸に響く言葉を連発する真也は、まさにこのドラマの象徴と言っていい存在だ。刑事としてシリアスな場面に直面し、働く男として厳しい表情を見せつつも、父として夫として、妻と娘を癒やす。娘のつぐみに優しく語りかける場面はどれもほほ笑ましい。バラエティに司会業と広く活躍する風間のナチュラルな演技が、このドラマをただのミステリーではなく、ハートフルホームドラマであることを印象づけている。

■『監察医 朝顔』の真也は風間俊介のハマリ役

 風間はジャニーズ事務所の俳優だが、『3年B組金八先生』(TBS系)で注目されると、以後、俳優畑で活躍してきた稀有な存在だ。来年の大河ドラマ麒麟がくる』では、徳川家康という大役に抜擢されたことからも分かるように、ミステリーから時代劇までオールマイティにこなせる。『朝顔』では、刑事でありイクメンという2つの顔を見せているが、これはまさに彼の芝居の真骨頂といえよう。

 今後、真也を演じる風間がさらなる感動や、癒しを生んでくれることは確実だ。シリアスでありながらハートフルという新スタイルドラマ『朝顔』が、今後、成功するかどうかは、俳優・風間俊介の演技にかかっていると言えるだろう。(ドラマライター・半澤則吉)

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