天才テリー伊藤対談「小泉純一郎」(1)経産省からの抗議は一切来ていない (2/2ページ)

Asagei Biz

本の冒頭に「騙された自分が悔しい」「腹立たしい」とありますが、総理時代は原発に関して、どういうレクチャーを受けていたんですか。

小泉 まず、絶対安全でいちばんコストが安く、二酸化炭素を出さないクリーンエネルギー、ということだよな。さらに核燃料を燃やしたあとの核廃棄物を再処理すれば、また燃料として利用できる〝永遠のエネルギー〟だと。石油が出ない日本にとって大事な電力源だ、という説明をすんなり受け入れてしまっていたんだ。

テリー 正直、僕らもそう思っていましたからね。

小泉 そしたら、2011年3月の東日本大震災が引き起こした原発事故で、「話が違うじゃないか!」と驚いてしまった。そこから興味を持って原発の本を読み始めたら、知れば知るほど「日本の原発はダメだ」と。

テリー 今まで信じていた安全、低コスト、クリーンというのは‥‥。

小泉 全部ウソ。だからどこに行っても「経産省の説明は全部ウソだ!」と必ず言うようにしている。それでも、今までに経産省から抗議に来た役人は1人もいない。私の言っていることが正しいから、抗議できないんだな。

テリー どこに行っても、というのは、講演活動などでしょうか。

小泉 うん。2009年に政界を引退してから、講演をする機会が増えて、それまでは「思うようにいかないのが人生」というテーマで話していたんだけれど、「過ちて改めざる、これを過ちという」「過ちては改むるにはばかることなかれ」という言葉を思い出した。安全神話を真に受けて推進してきた総理時代の反省を込めて、震災後からテーマは原発1本だね。

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