様々な角度から見たブラックホールを可視化したNASAの最新映像 (2/3ページ)
ブラックホールは光すら脱出できない超重力領域だ。
その周囲を流れるオレンジ色の帯は、重力によって吸い込まれかけているガスや塵で、まるで狂ったように回転するターンテーブルに囚われたかのように、ぐるぐると周囲を回っている。
これは「降着円盤」と呼ばれる、ブラックホールの目に見える部分だ。そして、それは見る角度によって、大きく姿を変える。
Image by NASA’s Goddard Space Flight Center/Jeremy Schnittman
・横から見ると裏が見える!?
たとえば真横から見ると、降着円盤の一方の縁をブラックホールにかぶせたような不思議な形になる。じつはこの頭上を乗り越えて通過している部分は、ブラックホールの裏側の姿だ。
そう見えるのも、ブラックホールの尋常ではない重力のせいで光が歪んでしまっているからだ。本当はガスは後ろ側へ回り込んでいるのだが、光が大きく曲げられているためにこのように見える。
Image by NASA Goddard Media Studios
また左側のほうが明るく見えるのは、それが私たちの方向へ向かってきているからだ。