「凱旋門賞」社台軍団の極秘調教をスッパ抜く(2)ノーザンファームも合流 (2/2ページ)
たぶん、心拍数や乳酸値などを測定して、トレーニング効果を分析しているんだと思います」
こうした測定は日本のトレセンでも行われるが、数値は公表されていない。
「日本馬にとっては、長距離輸送が一つの壁のようなものだっただけに、新しいことにチャレンジするのは大切です。ブラストワンピースと同じハービンジャー産駒のディアドラが、ニューマーケットを拠点に欧州遠征で好結果を残しているだけに、とても楽しみです」(牧野デスク)
新たな取り組みは、この極秘調教だけではない。
「厩舎担当者が付き添って現地入りしましたが、このあと『ノーザンファーム天栄』のスタッフも合流。レース直前にフランスに入って本番を迎えるプランです」(牧野デスク)
生産牧場のスタッフまで駆けつけるとは、「社台グループ」の本気度が伝わってくるというものだ。
増井TMも、次のように期待をにじませる。
「フィエールマンは良馬場前提。競馬場を熟知しているルメール騎手の手綱さばきに注目したいですね。逆に少しソフトな馬場になればスタミナ十分のブラストワンピースの出番。馬混みでの競馬に不安のないタイプで、川田騎手が『堂々と勝負をしに行ける立場』と語るように、まさに照準ピッタリの印象です」
はたして、日本競馬界の悲願達成となるか。