医師もびっくりの珍症例。息子スティックに4年間もピンセットを突っ込んだままだった男性(サウジアラビア)
image credit:Pixabay
サウジアラビアのとある病院を訪れた22歳の男性は、奇妙なことに何らの症状も訴えていなかった。
「奇妙なことに」というのは、その男性はかなり特殊な理由で診察を受けていたからだ。男性諸氏なら想像しただけで苦悶の表情を浮かべるであろうものだ。
症例報告よると、その男性の尿道には8センチのピンセットがつまっていたという。
なんでも4年ほど前、自分で息子スティックにピンセットを突っ込んでしまい、そのまま抜けなくなってしまったのだとか。
・医師でもめったにお目にかかれない史上2例目の珍症例
ピンセットをそんなところに入れてしまった理由について、症例報告では詳しく触れられていない。
しかし報告した医師は、
尿道に異物が挿入されるのは、大抵は精神病を患った、酩酊した、混乱した、あるいは性的な関心を抱いた患者によるもの
だと説明している。
そんなわけで無茶なことをする人は案外いるらしいのだが、医師といえどもそれにお目にかかれる機会は滅多にないとのこと。
ピンセットが息子スティックに挿入されているという症例が医学誌で報告されたのは、今回を含めてたったの2例しかないそうだ。文字通りの珍症例だったらしい。
ちなみに尿道に挿入されてしまう異物のバラエティの豊かさは、医師の「想像力を寄せつけない」とのこと。
過去にはピンセットのほかにも、釣り針、ネジ、ワイヤー、木の枝、電話線、魚の一部なんてのも報告されているのだそう。
なんだか前衛的な生け花みたいなビジョンが脳裏に浮かぶが、きっと気のせいだろう。

image credit:Pixabay
・外部圧力法で息子スティックを切開することなく無事摘出
さて、件の男性の息子スティックから抜けなくなっていたピンセットはその後どうなったのだろうか?
診察によれば、男性の尿道に(ピンセット以外は)問題はなく、おっしこも普通に出るとのことだった。
だが「陰茎の中ほどから陰茎と陰嚢の結合部に触診で感じられる長い異物」があり、レントゲンでも前部尿道にピンセットが確認された。
患者に全身麻酔をかけたうえで尿道に膀胱鏡を挿入すると、奥深くに形成された仮性尿道にピンセットの柄の部分が見えた。
さらに息子スティックの先端から7センチほどのところに開いている側も確認されたようだ。
そこで「外部圧力法」なる方法が用いられることになった。息子スティックをキュッとツマんでピンセットの先っぽを閉じつつ、尿道にさらに鉗子を挿入してピンセットを摘出したのだ。
これにて大事なところを切開することなく、鋭く危険な器具を取り除くことに成功。
男性の息子スティックには同時に3つも異物が挿入されたらしくそれはそれで心配になるが、ピンセットの摘出後、男性は普通におしっこが出ることを確認して家路についたそうだ。

前部尿道にピンセットが写る、男性の骨盤のレントゲン写真image credit:Abouelazayem et al., Urology Case Reports, 2019
・精神鑑定を拒否してその後来院することはなかった男性患者
そんなものをそんなところに4年間も放置しておいて、なぜ無事でいられたのか?その点については謎に包まれているようだ。
というかわざわざ病院を訪れたのだからやっぱりいろいろ不都合なことが起こり、でも恥ずかしくて先延ばしにしているうちに4年も経過してしまったという可能性もありそうだ。
なお医師は精神鑑定を勧めたそうだが、男性はこれを拒否。その後、再び来院することはなかったとのことだ。
この症例は医学誌『via=ihub" target="_blank" title=""Urology Case Reports』(2019年5月号)に掲載された。
References:via=ihub" target="_blank" title=""Urology Case Reports / written by hiroching / edited by usagi