商業映画はどんな流れで作ってる? 映画業界に就職したい人は知っておきたい基本の流れ (3/3ページ)
その後、編集内容を記録したEDL(Editors Decision List)を用いて、劇場公開用画質の映像データの編集を行うことになります。
編集が終わったら、次に「グレーディング(=カラーコレクション)」という作業を行います。これは「色調整」をする作業です。例えば晴れた日に撮影した映像と曇っている日に撮影した映像を「同じ日の出来事」として編集すると違和感がありますね。こうした場合にグレーディングを行うと、天気が異なる日に撮影した映像でも全て同じ天気に見えるようになるのです。ほかにも、撮影時に暗かった映像を明るくすることもできます。
色調整が終われば、次はタイトルやエンドロールを入れるといった作業が行われます。このとき、合成では処理しきれなかった部分を暗転(画面を暗くして場面を変えること)などを使って見えないようにするデジタル処理が行われることもあります。

こうした工程を経て「全てOKです」となれば、「デジタルシネマパッケージ」という映画館で公開するためのデータを作成。スタッフが試写して問題がなければ、次は劇場での試写が行われ、そこでも問題がないようであれば、各劇場にデータが届けられ、晴れて公開……となるのです。
ちなみに、デジタルシネマパッケージ作成後の試写で何か問題が見つかって差し戻しとなることは、「ごくまれ」にあるとのこと。よほどの場合は再撮影が行われますが、ほとんどは再編集での調整で済ませるそうです。試写から劇場公開日まで数カ月や半年などかなり日数が空いているのは、こうした「何かあったとき」のためなのです。
商業映画が作られる流れについてご紹介しました。ちなみに、テレビドラマも制作プロセスは商業映画とほぼ一緒なのだそうです。映像業界への就職を希望している人は、どのようなプロセスで映画が作られるのか覚えておくといいかもしれませんね。
(中田ボンベ@dcp)