崖登りヤギとはオイラのことさ!「アルプス・アイベックス」がほぼ垂直のダムの壁面を登る理由 (2/3ページ)

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雪が降り出す前に、冬を越すのに十分な栄養を蓄えておくのだ。

 そして、冬の間は樹木限界線を越えて、捕食者の近づけない天然の要塞で暮らすのである。

 しかし、これだけではアイベックスがダムに現れる理由の説明にはならない。

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image credit:photo by youtube

・草食で不足する栄養素は?

 カロリーが十分摂れたとしても、ほとんどの草食動物と同様、アイベックスの食生活にも不足している栄養素があるのだ。

 塩分をはじめとした基本的なミネラル類である。これを補うために、草食動物は塩が滲み出している土や岩塩をなめる。塩場と呼ばれるものだ。

 この習性を利用して、例えば猟師がシカを獲る際に、塩を撒いて人工の塩場をつくり、そこに集まるシカを狙う、という方法が用いられることもある。

 春先には、アイベックスの身体は特に塩分を必要とする。アイベックスが岩塩を舐めている姿も観察されるが、天然の塩場は常に手ごろな場所にあるとは限らない。


・ダムが塩場として機能する

 そこでダムなのだ。アイベックスにとって、ダムは「常にそこにあり、豊富なミネラルを提供してくれる」便利な塩場なのである。

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