エスムラルダの「勝手にワイドショー！」

　今月から放送が始まった、連続テレビ小説『スカーレット』。みなさんはご覧になっているかしら。

　ここ数年、朝ドラに関しては「最初の1～2週を観て、『これは良作になりそう』と期待しては、あとでがっかりさせられる」というパターンが多く、作品の評価に慎重になっているアタシ。『ま●』『半●、青●。』『な●ぞ●』あたりは、このコラムで「面白くなるかも」などと書いてすぐに「判断を誤った……」という気持ちにさせられたので、今回はしばらく様子を見てみたんだけど……今のところめちゃくちゃいい感じ！

　まず、脚本や演出が丁寧。エピソードの寄せ集め・ぶつ切り感がなく、何日も前に張った伏線が、ちゃんと後で活かされたり回収されたりしているし、キャラクター一人ひとりがただの「駒」になっておらず、どんな人物なのかが、ちょっとしたセリフのやりとりや行動を通して伝わってくるのよね。
　そういえば、脚本の水橋文美江さんって、『夏子の酒』とか『ホタルノヒカリ』とか、決して派手ではないものの、丁寧に作られた傑作ドラマを何作も手がけられている方だった。納得……。

　そして、ヒロインを演じる戸田恵梨香ちゃんがいいの！　今まで『ギャルサー』とか『流星の絆』とか『SPEC』とかで、恵梨香ちゃんの演技をたくさん見てきたアタシだけど、今回あらためて「いい女優さんになったなァ」と感心（何目線？）。表情が豊かだし、コミカルな演技も上手い。あと、「周りの人たちに敬意をもって接している」ことが、書かれたセリフだけでなく、演技からもしっかり伝わってくるので、観ていて不快感がないし、応援したくなるのよね。

　朝ドラって、基本的には前期（4月～9月）放送作品を東京のNHK放送センターが、後期（10月～3月）放送作品をNHK大阪放送局が作っているの。アタシは、昔は東京の作品の方が好きだったんだけど、今は大阪派。『ちりとてちん』とか『カーネーション』とか『あさが来た』とか、21世紀に入ってから、アタシが「好き」と思う作品は、ほぼ全部大阪制作なのよね……。