千鳥CM起用のスマートニュース「クーポンチャンネル」を生んだマーケティング手法 (3/3ページ)

新刊JP

「クーポンチャンネル」は、この9つのセグメントに基づく30人以上へのN1インタビューの中で、扶養家族のいる男女及び子どものいる主婦層が、クーポン使用のためにアプリを多数入れていることが分かったことで創出された「アイデア」だった。

本書の4章では、西口氏がスマートニュースで行った「N1分析」と「アイデア」の創出の過程を披露しているが、そこでは30以上の「アイデア」候補が作られたが、その多くは一部のターゲットにしか響かないような、一見ニッチなものだったようだ。「クーポンチャンネル」もその1つだったが、アイデア自体が好評で、獲得できる可能性のある顧客層も多く見られたことから、リーチの広いテレビCMを活用して投資すべきという判断に至ったという。

■マーケティングの新たな教科書といえる一冊

顧客起点マーケティングとは、いうなれば「(自分たちが)何が作りたいか」ではなく、「(顧客が)何を欲しているか」「(顧客が)何があれば便利か」というところからスタートする。西口氏の言葉を借りるなら「特定の誰か一人を喜ばせること、幸福にすること、便利になってもらうこと」が起点なのだ。

前述した通り、顧客はサービスやプロダクトに対して企業側が考えもしなかったところに利便性を感じていることもある。さらに、魅力を感じるまでに辿ったストーリーはもしかしたら再現性のあるものかもしれない。

「コミュニティの時代」と言われているように、企業にとって自社を応援してくれるファン作りが求められている。その中で、今いるファンたちはなぜ自社や自社の商品に対して魅力を感じているのかにヒントを探ない手はないだろう。

本書ではそのための分析手法、そしてアイデアを創出する考え方を教えてくれる。マーケティングの新たな教科書といえる一冊だ。

(新刊JP編集部)

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