天才テリー伊藤対談「船山基紀」(4)故ジャニーさんと同じ空気を感じる (1/2ページ)

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天才テリー伊藤対談「船山基紀」(4)故ジャニーさんと同じ空気を感じる

テリー 40年以上のキャリアを持つ船山さんから見て、最近の音楽業界はいかがですか。

船山 今ではパソコンを使えば誰でも曲を作れる時代になりましたし、ソフトで作るからこそ、思ってもいないような音楽が生まれてきていますよね。昔は人が楽器を演奏する前提で曲を作りますから、その範囲内でしか発想ができなかったんですよ。

テリー あぁ、なるほど。打ち込みだと、人ができない演奏も可能ですからね。でもね、船山さんのようなプロフェッショナルは音楽の基礎や理論もしっかり学んでいるし、それが曲の深みにつながっていると思うんですよね。

船山 まだ僕が業界で生き残っているのは、今テリーさんがおっしゃった部分が大きいのかもしれませんね。例えば、去年手がけたKing&Prince(キンプリ)の「シンデレラガール」というデビュー曲。これは曲がほぼ完成しているところで、ジャニー(喜多川)さんから僕のところへ依頼が来て「これだけではヒット曲としてはちょっと足りないから、なんとかしてほしい」と相談されたので、僕が曲を構築し直して完成させたんです。

テリー キンプリって、ジャニーズの中でもポスト嵐の位置にいる大事なグループですよね。それを任されるなんて、よっぽどジャニーさんに信頼されていたんですね。先日亡くなられましたが、どんな印象を持たれていましたか。

船山 ジャニーさんは「もっと派手にしてよ」「これじゃ地味だよ」みたいな感覚的なことしかおっしゃらなくて、音楽のプロがこだわる「カッコいいコード」みたいな難しいことはいらないんだよ、と言う。大衆音楽への目線を大切にされる方だったので、ものすごく鍛えられましたね。

テリー ジャニーさんって大御所なのに、まったく偉そうなところがなかったのがすごかった。今日初めてお会いした船山さんにも、同じ軽い空気を感じますよ。そういう伝統というか、大切なものはしっかり継承していかないといけませんね。

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