手の温度、声、アイコンタクトなど。科学が物語る、人があなたの性格を無意識に判断する7つのこと

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手の温度、声、アイコンタクトなど。科学が物語る、人があなたの性格を無意識に判断する7つのこと
手の温度、声、アイコンタクトなど。科学が物語る、人があなたの性格を無意識に判断する7つのこと

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 第一印象は大切だ。人はあなたと知り合う前から、さまざまなことを手がかりにしてあなたという人物を判断している。むろん偏見はいただけないが、そうしてしまうのには理由がある。

 脳があなたに危険が迫らないよう、常日頃から目を光らせているせいだ。だって、なんだか不審なことをしている人物がいたら、やっぱり近寄らない方が無難だろう?

 また我々が社会的地位を生存の手段として利用しているという理由もある。

 群で暮らす動物がリーダーでもないのに偉そうに振る舞ったら、本当のリーダーから咎められる危険がある。その反対に、それほど地位が低いわけでもないのにあまりにも下手に出ると、餌にありつけない恐れがある。だから群の中で自分の地位を正しく把握しておくことはとても大切だ。

 そんなこんなで人間は他人を無意識のうちに判断してしまう。そして、それはたとえばこんな意外な手がかりを使ってなされているのだ。
・1. 手の温度

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 2008年のアメリカ・イェール大学の研究によれば、ホットコーヒーを持っていた人は、アイスコーヒーを持っていた人に比べて、寛容で優しいと認識される傾向にあったという。

 だから初対面の人に自分のことを温かい人間であると思わせたいならば、握手をする前に手を温めておくといいだろう。


・2. 名前

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 これはもう親に文句を言うしかない。2018年のアメリカの研究によると、ファーストネームによって性格、年齢、能力といったことの印象が変わってしまうのだそうだ。

 アメリカの大学生500人を対象に一般的な名前を評価してもらったところ、女性の名前は有能さよりも温かさを連想させることがわかった。男性の名前はその反対だ。

 同様にドロレスやドナルドといった名前は、ダニエルやデボンに比べて年齢が上の人間を連想させる。アンナ、キャロライン、エリザベス、ジョン、マシューといった名前なら有能さと温かさだ。

 さて、日本のキラキラネームはどうだろうか?

・3. アイコンタクト

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 2015年のフィンランドの研究では、目は口ほどにモノを言うことが本当であることを明らかにしている。目を合わせようとしない人は、心配症で自意識過剰な傾向にあるのだ。

 内向的だったりシャイだったりする人は、他人とじっと目を合わせていることが苦手で、これは特に初対面のときや緊張しているときに当てはまる。

 反対に外交的だったり自信があったりする人は、他人と目を合わせることを苦痛に思うことなく、相手の目を見たまま会話することができる。

 もっとも、人の目を見つめて話すという文化のない日本においては、あえてあまりジロジロ見ないように心がけている人もいるかもしれない。


・4. 他人に対する態度

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 年齢・立場・地位・階級などが自分よりも低い人と接する際には気をつけたほうがいい。

 他人の扱い方や口の利き方から、その人物の自尊心の大きさや、他人への敬意や思いやりといったことを窺い知ることができるからだ。

 2010年のアメリカ、ウェイク・フォレスト大学の研究によれば、あなたが他人に下した判断からあなた自身が判断されているのだという。

 ネット上でも匿名で他人に対し辛辣な汚い言葉で批判する書き込みが見られるが、その言葉は直接本人に帰ってきて、その人自身の悪しき評価となる。

 他人を好意的に評価する人は、幸せで思いやりがあり、穏やかな人物と評価されていることだろう。


・5. 顔の特徴

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 過去の体験、環境、学んだことといったことは、他人の判断に影響する。そうした判断にはほとんど根拠がなく、バイアスがかかったものだが、それでも我々はそのように相手を判断しているのだ。

 2018年のアメリカ、ニューヨーク大学の研究では、我々が顔の特徴から相手の性格などを判断していることを明らかにしている。

 たとえば童顔だと愛想がよく、無害であるとみなされる傾向にある。正確な判断ではないが、そのように直感してしまうのだ。


・6. 声

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 2019年のスペイン、ポンペウファブラ大学の研究によると、声だけでも性格を決めつけられてしまうそうだ。

 その研究では、誰かが「こんにちは」と言った後で、その人の信頼感、優越性、能力といったことを評価してもらった。

 するとその人の言語にかかわりなく、特定の声質の持ち主は攻撃的に思われたり、自信にあふれているなどと評価される傾向にあった。また信頼感や温かさなども声から判断される傾向にあった。


・7. 容姿

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 外見で判断してはいけないと言われるが、それでもしてしまうのが人間であるようだ。そして、そうした印象は案外信頼できるのかもしれない。

 2009年のアメリカ、テキサス大学オースティン校の研究では、まったく面識のない人の写真100枚を見せて、その人の人となりを判断してもらった。

 すると何の表情も浮かべていない写真を見せた場合でも、かなりの正しさでその人の性格(外交的、オープン、好ましい、孤独など)を言い当てることができた。

 さらに自然な表情(笑顔など)を浮かべてもらっている写真にいたっては、10種の性格のうち9つまで正確に言い当てることができたのだ。

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 ということで、顔の特徴や名前、声質や容姿などは自分でどうこうできるものではないが、内面は外見に現れるともいわれている。

 他人に前向きな興味を持ち、寛容で思いやりのある態度で接することで、自分の第一印象も変わっていくのかもしれない。

written by hiroching / edited by parumo
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