部下が上司を評価。Amazonの急成長を支える「限りなく公平な人事評価制度」 (2/3ページ)
「SMART」とは「Specific(具体的)」「Measurable(測定可能)」「Achievable(達成可能)」「Relevant(会社及びチーム目標との関連)」「Time bound(明確な達成時期)」の頭文字を合わせたもので、この五つの原則にかなったゴールを設定し、それに対するパフォーマンスを評価する。
達成度は5段階に分けられており、評価は1年に一度。中間に一度、進捗確認が行われる。オーソドックスな評価方法だ。
二つ目は、アマゾンで働く「アマゾニアン」たちの規範「リーダーシップ・プリシンプル」をベースにした、その人のリーダーシップや仕事の進め方の評価だ。
その評価方法はとてもユニークで、直属の上司だけでなく、同僚や被評価者の部下、仕事で関係した社内他部署の担当者など、360度からのフィードバックが評価に加味される。
被評価者に対してフィードバックをする人は10数名にのぼるため、一人の考えに依存しない、客観的な評価ができる仕組みだ。また、被評価者は同僚や他部署関係者に対して自分からフィードバックを依頼する必要があり、フィードバックする側も具体的な事例を踏まえつつ真剣に評価しなければいけない。
三つ目は「成長性」の評価である。
成長を続けるアマゾンにとって、既存社員の成長は極めて重要だ。ここでの評価は3段階からなり、最高の「High」は4年以内に職級が2段階上がる可能性のあるメンバー、最低の「Limited」は昇格の可能性がないメンバーとなる。
この「SMARTゴール」「リーダーシップや仕事の進め方」「成長性」という三つの評価を掛け合わせた最終評価をくだすのは直属の上司だが、そうなると人間関係に強く影響を受けた評価になるかもしれない。そこで、アマゾンでは、事業部門ごとに部門長クラスの人間が集まり、各部署の評価を再チェックする「Calibration調整」が行われる。
評価基準が幅広い。
部下が上司を評価する。
同僚や関係者も評価者となる。
現時点だけでなく成長性も加味する。
評価が妥当かどうかチェックされる。