部下が上司を評価。Amazonの急成長を支える「限りなく公平な人事評価制度」 (3/3ページ)
評価において100%公平であることは難しい。しかし、これだけたくさんの人間の目が入る制度ならハイレベルな客観性を保つことができるはずだ。上司として優秀ではない人がいたとしても、部下や同僚からのフィードバックがあるため、いずれは淘汰されるだろう。
■働き方をも変えてしまう「普通の基準」この人事評価のコアとなる規範が二つ目の評価のところで触れた「リーダーシップ・プリシンプル」である。
「Customers Obsession ― 顧客中心の判断基準は妥協するな」「Ownership ― 『それは私の仕事ではありません』は禁句」など14の項目からなり、仕事を進めるとき、ビジネスを考えるとき、新たなプロジェクトを立ち上げるとき、さまざまな場面でこの原則を基に意思決定し、行動する。
そうした原則を従業員一人ひとりが徹底してきたからこそ、アマゾンは今なお止まらずに成長を続けている。星氏がアマゾンジャパンに入社した当時、自分の働き方を変えざるを得ないことを痛感したという。
アマゾンジャパンに入った私が強烈に意識して、自らの働き方を進化せざるを得なかったポイントは、アマゾンの「普通の基準」がそれまで働いていた日本企業や海外現地法人での経験から身につけていた「基準」と異なることだった。(p.8より引用)
この本に書かれていることを取り入れようと考えても実践できる企業はほとんどないだろう。しかし、その一部を取り入れて徹底することはできる。大事なのは、「普通」をなおざりにしないことだ。今、最も強い企業の哲学を知るためにはうってつけの一冊である。
(新刊JP編集部)