玉森裕太『グランメゾン東京』静の演技で“脱キムタクバーター”

日刊大衆

※画像はTBS『グランメゾン東京』番組公式ホームページより
※画像はTBS『グランメゾン東京』番組公式ホームページより

 木村拓哉(47)主演の『グランメゾン東京』(TBS系)は、11月10日に放送された第4話の平均視聴率が前回を1.5ポイント上回り、13.3%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)を記録。SNSでは「久しぶりにキムタクっぽいドラマ」「心地よいぐらいのキムタクぶり」との声が上がり、「木村拓哉ここにあり」を印象づけている。しかし見どころはキムタクだけじゃない。ここではまず第4話の内容を振り返り、その魅力を考えてみたい。

 いよいよプレオープン間近となった「グランメゾン東京」。早見倫子(鈴木京香/51)と尾花夏樹(木村拓哉)の店に、『マリ・クレールダイニング』の編集長で尾花の元恋人であるリンダ(冨永愛/37)がやってきて、プレオープンに来ることに。尾花は新しいデザートを作るため、平古祥平(玉森裕太/29)が働くホテルのパティシエ、松井萌絵(吉谷彩子/28)をスカウトしにいくが……。

 このドラマは、ひと言で言えば、おじさん版『ワンピース』だ。敵を倒しながら仲間を獲得する青春活劇ということなのだが、『ワンピース』との違いは、木村拓哉が演じる尾花が、昔の同僚を仲間にしていく点だ。尾花の悲しい過去が絡むゆえに、ドラマはより奥深くなっている。

 獲得していく仲間には沢村一樹(52)に及川光博(50)と、魅力的なキャストが名を連ねているが、中でも注目はキムタクの後輩、Kis-My-Ft2の玉森裕太だ。キスマイは『NHK紅白歌合戦』への初出場が決定して話題となっているが、そのメンバーの玉森はただのアイドルには収まらない、今後、注目の俳優だ。

 今回もSNSには「玉森めちゃめちゃ良いお芝居するようになっているね」「玉森の演技めっちゃ良くない?」と、その演技力の成長に注目する声が多数。今は尾花に反抗するキレキャラだが、実は熱い料理人で、尾花を誰よりも尊敬しつつもそんな自分を認めたくない、という複雑な心情を見事に演じている。平古はクールなキャラのためセリフ数が多くはないが、それゆえ玉森の表情だけの演技がセリフ以上に多くのものを語り、視聴者の心をつかんでいるのだ。

■『グランメゾン東京』が俳優・玉森裕太の代表作に

『グランメゾン東京』が、玉森に大きな期待をかけていることは間違いない。というのは有料の動画配信サービス「Paravi」では、玉森が主演のスピンオフドラマ『グラグラメゾン東京〜平古祥平の揺れる思い〜』を放送中。こちらは玉森が演じる平古の恋愛にフィーチャーした作品で、婚約者の海老名美優(朝倉あき/28)、後輩の萌絵との恋愛模様が丁寧に、ときにコミカルに描かれて、本編をしのぐ面白さなのだ。

 このドラマを見て思ったのは「もはや玉森はキムタクのバーターではない」ということだ。今のところ本編ではただのクールガイだが、『グラグラメゾン東京』で見せる感情的な演技、そして熱い男気を本編でも発揮できたら、キムタク以上の存在感を放つのではないだろうか。冷静さの中に見える熱い思い……言葉にすると陳腐だが、平古の複雑な心情は玉森だから表現できている。玉森本人のキャラと平古が、見事にシンクロしているのだ。

 出演者がおじさんばかりで、玉森はてっきり恋愛担当の若手アイドルかと思っていたが。そんなレベルに収まらない俳優かもしれない。出世作どころか、『グランメゾン東京』が玉森裕太の代表作になる可能性は高い。(ドラマライター・半澤則吉)

※画像はTBS『グランメゾン東京』番組公式ホームページより

「玉森裕太『グランメゾン東京』静の演技で“脱キムタクバーター”」のページです。デイリーニュースオンラインは、朝倉あきグランメゾン東京吉谷彩子及川光博鈴木京香エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る