「自衛隊基地がある」生存できる街、「人殺しダム・堤防」がある街 (2/4ページ)
各地で同現象により、堤防が決壊しなくても多くの支流河川が氾濫被害を受けました」(前出の渡辺氏)
バックウォーター現象が起きる2級以下の河川の管理は、各自治体が担っているが、資金面の問題から、十分な対策が取られていないことが多いという。災害対策も金次第。その意味では、資金面に余裕のある自治体のほうが安全だと言えるだろう。「札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の5大都市を比較してみると、資金力のある東京はトップレベルで防災対策が施されています。ただ、いかんせん、人口が多過ぎますし、巨大な地下空間や密集する建物の問題もあります。今後、大都市の防災対策は平面ではなく、地下、高層も含めた4次元対策が必須となってくるでしょう」(前同)
■警察や消防には限界がある
「災害が発生した際、自分の住む場所は具体的に、どんなリスクがあるのか。浸水なのか、建物崩壊なのか、火災なのかなど、具体的に把握しておくことが必須です。各自治体が提供するハザードマップなどで、情報収集が可能です。また、自分の避難場所がどこになるのかも、知っておくべきですね」(同)
いつ何時、襲ってくるか分からない大災害。最低限の備えが必須の時代になったと言えるが、それでも被災してしまうのは仕方がない。自分が被災者となったときに、最も頼りになるのが自衛隊だろう。防衛省関係者が言う。
「警察や消防も災害対応に当たりますが、やはり限界がある。自衛隊が出動するのは、各自治体のトップから災害派遣要請を受けてからになりますが、我々は要請を受ける前から偵察機を飛ばすなどして、被害状況を掌握し、備えています。近年は自治体側が迅速に災害派遣要請してくれるので、初動対処がスムーズになりました」
自衛隊の災害派遣活動をまとめた著書『自衛隊さんありがとう』(双葉社)がある、ジャーナリストの井上和彦氏が言う。
「自衛隊は災害派遣命令が下ると、東日本大震災のように、ガレキの山となってしまった被災地にやって来て、あっと言う間に拠点(テント、炊事場)を作り、道がないところには道を作ってしまいます。つまり、自立的な救援活動が可能なんです。これは警察、消防では不可能です。