名医・博士の健康術 ★今週のテーマ 米ヌカ (3/4ページ)

週刊実話


「米ヌカ(玄米)には、たんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラル(無機栄養素)、食物繊維に加え、抗酸化作用や抗がん作用があるフィチン酸、高脂血症の改善作用があるイノシトール、ポリフェノールの一種で認知症や大腸がんの予防効果があるフェルラ酸、精神や血圧を安定させるアミノ酸のGABAなど、数多くの有効成分が含まれています。米ヌカといえば、一般的にはヌカ漬けの材料になる程度のイメージしかないかもしれませんが、汁物に加えて飲めば、玄米の栄養を丸ごと摂ることができます」(島村先生)

 粉状なので玄米よりも消化がよく、胃腸にかかる負担も少ない。しかも、簡単に摂れるので、料理が苦手な人、忙しい人には特にお勧めである。

 粉状の米ヌカは、米穀店やスーパーなどで販売されているほか、インターネットや通信販売でも良質の製品が売られている。ただし、生のままだと傷みやすいので、まずは油をひかないフライパンに入れ、5〜6分かき混ぜながら煎る。これによって、ヌカ独特の気になるにおいはなくなる。焦がさない程度に煎ったら火を止め、密閉容器に移して冷蔵庫で保存する。冷蔵庫なら1〜2週間、冷凍庫なら2〜3か月保存することができる。

★汁物に入れて気軽に摂取

 米ヌカを常備しておけば、いつでもすぐに利用することができる。ご飯やおかずにそのまま振りかけてもよいが、水分がないと口の中でモソモソしてしまい、高齢者の場合は、誤嚥を引き起こす恐れもある。そのため、みそ汁やスープ、コーヒーといった汁物に溶かしてから飲むのがお勧めである。
「米ヌカをより細かに粉砕すれば、汁物に溶けやすくなります。穀物の風味がいい出汁になるので、コクが増しておいしくなります。また、コーヒーに入れると穀物の自然な甘味が出て、味に深みが出てきます。料理の味を損なわないだけでなく、プラスの効果まで与えてくれるのも、米ヌカのお勧めポイントです」(島村先生)

 米ヌカの摂取目安は、1日大さじ2杯程度(約10g)。これだけで、玄米をお茶碗1〜2杯食べるのに相当する。
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