米津玄師はどうなる?『紅白歌合戦』特別枠乱発に見える危機

日刊大衆

※画像はイメージです
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 2019年、令和元年の『NHK紅白歌合戦』の出場者が、11月14日に発表された。初出場は日向坂46、Foorin、LiSA(32)、Official髭男dism、King Gnu、GENERATIONS、Kis-My-Ft2、菅田将暉(26)の8組が、発表された。

 あくまでも個人的な感想だが、ここ近年は「聴かせる紅、魅せる白」というイメージがある。紅組の歌唱力の厚さは、今回もすごいことになっている。ベテランの石川さゆり(61)、坂本冬美(52)、天童よしみ(65)、中堅のMISIA(41)、Superfly、島津亜矢(48)、椎名林檎(41)、そして若手のLittle Glee Monster!

 一方の白組はジャニーズの華麗なパフォーマンスはもちろん、年齢を超越したパワーで魅せてくれる郷ひろみ(64)、毎回スマートにさまざまなジャンルとのコラボレーションをこなす山内惠介(36)、できれば今年もけん玉ギネスを更新してほしい三山ひろし(30)などジャンル問わず、演出にアイデアを凝らしてくる。初出場の菅田将暉は奇抜なファッションセンスも人気なので、衣装も楽しみだ。大トリは、アニメ『ドラゴンボール超』の主題歌『限界突破×サバイバー』で表現力の幅を広げ、老若男女すべてのどぎもを抜いた氷川きよし(42)に期待したい!

 ただ、この時点で41組。4時間半という長丁場を考えると、正直、出演アーティストがかなり少ない。19年上半期の連続テレビ小説なつぞら』(同局系)の主題歌『優しいあの子』を歌った、スピッツの名前もない。今年、日本を盛り上げた最大の功労者、ラグビー日本代表はゲストとして登場するだろうが、ラグビー日本代表の応援ソング『兵、走る』を歌ったB'z、日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』(TBS系)の主題歌『馬と鹿』が大ヒットした米津玄師(28)の名前もない。さらには去年に引き続き、ソロ活動が絶好調の宮本浩次(53)の名前もないのだ。

 とはいえ、それらは「この時点で」の話ある。近年の『紅白歌合戦』は出場歌手決定の後のサプライズが多い。特別枠ができてから、そのあまりにも便利で汎用性が高い名のもとで、出場歌手が決まった後も交渉を続けて追加発表……というパターンが続くようになってきた。これは正直、普通に出場をOKしたアーティストは、心中複雑なのではないかと思ってしまう。

■『紅白歌合戦』はもう限界?

 昨年ラストで最高に盛り上がった、サザンオールスターズも特別企画枠だった。『まつり』で復活を果たした北島三郎も特別企画枠。北島三郎だけならまだしも、彼をフォローするため登場した北島兄弟もちゃっかり持ち歌『ブラザー』を歌っている。こうなると「普通出演と特別出演」の差別化がもう謎。時期的にも、サザンの出演が決まったのは出場歌手が発表されてかなり過ぎた12月中頃だったし、米津玄師の出場決定に至っては、もう年末に近い、ギリギリの頃だった覚えがある。

 今年の出場歌手に関しても、紅白サイドはまだ交渉を続けているようなコメントを出しているので、追加発表があるかもしれない。もちろん、紅白ファンとしては喜ばしいことなのだが、どことなくズレを感じ、「?」と首をひねってしまう。せめて11月中盤に普通に発表された出演歌手と、企画コーナー・特別枠歌手のボーダーラインをはっきりしてほしい。でないと、アーティスト側にどんどん主導権を奪われ、『紅白歌合戦』の意味が大きく変わってしまう気がする。いや、もう『紅白歌合戦』という概念を外し、新たな番組構成に変える時代が来ているのかもしれない。(田中稲)

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