黒いカネの流れ、中国への接近…異例づくしの教皇フランシスコが挑む改革とは (3/3ページ)
その結果、2017年4月にはイタリアがバチカンを金融分野でホワイト・リストに入れており、フランシスコの改革は実を結んでいるようだ。 ■バチカンと中国が接近している理由とは?
日本の隣国・中国市場への接近についても触れておこう。
ご存知のように中国は共産党政権であり、カトリックは非合法にあたる。また、バチカンは中国と断交しており、台湾との国交を維持している状態だ。
ただ、世界最大の人口を誇る中国への影響なくして、世界宗教の権威を保つことは難しい。ヨハネ・パウロ2世の時代には中国に対して国交樹立を求めている。
カトリックにとって中国のマーケットの大きさは魅力だ。急激な経済成長に伴い、精神的なよりどころを求める人も増え、宣教の余地は十分にある。
一方で、中国側にもカトリック教会と接近するメリットはある。バチカンとの関係改善は開かれた国をアピールでき、台湾を孤立させることができる。
ただし、中国では国が認めた宗教施設以外での宗教活動は違法であるほか、かつて、ヨハネ・パウロ2世の存在が東欧の社会主義政権のドミノ現象のきっかけになったことから。バチカンへの警戒心も強いという。
世界が中国に対して目を向ける今、カトリック教会も虎視眈々と中国の市場を狙っているのだ。
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そのほか、性的虐待問題にもメスを入れるなど、『悩めるローマ法王 フランシスコの改革』を読むと、フランシスコは「戦うローマ教皇」と呼んでも過言ではないほどの改革者の姿が浮かんでくる。
それでも向かい風は強い。2000年の歴史を持つカトリック教会の中に存在する腐敗をいかに掘り起し、是正していくのか。それはカトリック教会がこれからどこに向かおうとしているのかを示すものでもある。
フランシスコの手腕に、世界からの注目が集まっている。
(新刊JP編集部)