「伺わせていただきます」があまり正しくない理由 (1/5ページ)
相手に失礼のないよう、気を配りすぎるあまり、敬語に敬語を重ねた言葉を使う人は増えています。
よく耳にする「伺わせていただきます」という表現。「伺う」も「させていただく」も敬語であるため、その使い方が正しいのか否かについて、多々議論されることも。
「伺わせていただきます」は正しい表現? 今回は、「伺う」という敬語の使い方を確認し、シチュエーション別に使い分けのポイントを紹介していきます。
■「伺わせていただきます」は正しい敬語?
「伺わせていただきます」が正しい敬語なのかどうかを議論するには、まず「伺う」と「~させていただく」を分けて考える必要があります。
◇謙譲語Ⅰに分類される「伺う」
敬語は尊敬語、謙譲語Ⅰ、謙譲語Ⅱ(丁重語)、丁寧語、美化語の5種類に分類されます。
☆(1)尊敬語
相手側または第三者に向かう行為・物事・状態などについて、その人物を立てて述べるもの。(例)いらっしゃる、おっしゃる
☆(2)謙譲語Ⅰ
自分側から相手側または第三者に向かう行為・物事などについて、その向かう先の人物を立てて述べるもの。(例)伺う・申し上げる
☆(3)謙譲語Ⅱ(丁重語)
自分側の行為・物事などを、話や文章の相手に対して丁重に述べるもの。(例)参る・申す
☆(4)丁寧語
話や文章の相手に対して丁寧に述べるもの。(例)です・ます
☆(5)美化語
物事を、美化して述べるもの。(例)お酒・お料理
※文化審議会答申『敬語の指針』(文化庁)より
「伺う」は「行く(訪ねる)」「聞く」「尋ねる」の謙譲語Ⅰに該当します。