気は優しく浮遊しながら移動!?次の大河ドラマ「麒麟がくる」の麒麟って何?首の長いキリンとは違うの? (3/3ページ)

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大河ドラマ「麒麟がくる」のタイトルは、恐らく主人公である明智光秀が才能と徳を備えた麒麟児として、戦国乱世を駆け抜ける生き様を描いたことに由来するのでしょう。

現代に生き続ける麒麟たち

さて、麒麟については分かりましたが、私たちが今日イメージしている首の長いキリンは、麒麟と何か関係があるのでしょうか。

時は15世紀、明(みん。中国大陸の古代王朝)の鄭和(てい わ)という武将が東南アジアやアラブ、アフリカを航海した折、ライオンや駝鳥(だちょう)、犀(サイ)などアフリカの珍獣たちを本国へ連れ帰った中に、首の長い動物がいました。

明の皇帝・永楽帝(えいらくてい)はこの首の長い動物をたいそう気に入り、伝説上の麒麟と姿が似ていたことから「麒麟」と呼ぶようになりました。

え、どこが似ているの……?と思われる方も多いでしょうが、よく見ると肉に覆われた柔らかそうな角、鱗にも見える黄色っぽい毛並みの模様、牛のような尻尾に馬のような蹄、長い首と顔も、言われてみれば竜っぽく感じられます(よね?)。

そんな麒麟が日本にやってきたのは明治四十1907年、上野動物園で「キリン」と名付けられて今日に至りますが、本場?の中国では現在「長頸鹿(首の長い鹿)」となっており、麒麟は伝説の世界へ帰ってしまった一方、台湾では「麒麟鹿」と呼ばれ、今も瑞獣として生き続けているそうです。

話はそれましたが、大河ドラマの「麒麟がくる」、麒麟とは明智光秀の麒麟児ぶりを意味するのか、あるいは彼の目指した理想の政治を麒麟が祝福するのか……放送開始が楽しみですね。

参考文献:太佐順『鄭和 中国の大航海時代を築いた伝説の英雄』PHP文庫、2007年11月

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