田中角栄「怒涛の戦後史」(15)元首相・中曽根康弘(中) (3/3ページ)

週刊実話



 中曽根のこうした源義経も顔負けの「八艘跳び」について、政権当時の中曽根派幹部の一人は、このような“助け舟”を出していたものである。

「ジャーナリズムをはじめ、中曽根さんのことをよく“風見鶏”と揶揄するが、これは抜群のバランス感覚と見ることもできる。まあ、天下を取るためには、田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸といった中曽根さんまでの数代の総理も、誰もが“風見鶏”だったのではなかったか。天下は、そうでなければ取れんということだ」

 しかし、田中角栄はそうした中曽根に対し、「良質の株ではあるが、上場株にあらず」と田中特有の言い回しで、厳しい眼差しを持ち続けていたのだった。
(本文中敬称略/この項つづく)

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【著者】=早大卒。永田町取材49年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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