「おこしやす」彼女は芸者?それとも芸子?あるいは芸妓?それぞれの違い (2/3ページ)
芸子(げいこ)
女性が宴席にはべって芸能を披露するようになったのは江戸中期(18世紀)ごろからで、上方(京都を中心とする近畿地方)ではそうした女性たちを従来(男性)の芸者と区別するために「芸子」と呼ぶようになりました。「女の子」という意味ですね。
一方、江戸では「女芸者」とストレートに呼んでおり、やがて男性の芸者が廃れて「女芸者」ばかりになると、頭文字が不要となって省略され、「芸者=女性」が定着するのでした。
芸妓(げいぎ)
つまり「芸者」と「芸子」の違いは「どっちも同じもので、上方(芸子)と江戸(芸者)で呼び方が違うだけ」なのですが、これらを総称する概念として「芸妓」という漢語も存在します。
ちなみに、芸妓を「げいこ」と読むのはいわば変則で、明治以来、東京を通じて国際社会との交流が進んだ結果、上方の芸子たちもひとくくりに「芸者」と呼ばれるようになったことを快く思わない(たぶん、上方の)方が関東・関西を問わず通用する芸妓にそうルビを振るようになったそうです。
ただし「妓」という字は部首の通り女性を意味するため、中世以前の男芸者についてはその対象外となっています。念のため。
まとめ芸者(げいしゃ)
江戸での呼び方。元は男性を指したが、江戸中期以降は女性が主流となった。