本当にあった恐怖の神隠し事件 1998年5月赤城神社主婦失踪事件 (2/2ページ)
北関東自動車道の伊勢崎インターを下りてからゆるやかな山道をのぼり、30分ほど走ったところで赤城神社に着いた。
現場を見て思ったのは、境内と駐車場を含めた広さが、思ったより狭いということである。あの日、法子さんの家族が車を停めた駐車場から神社の境内までは、50メートルほどの距離しかない。彼女が佇んでいたという神社へと続く林道も、社殿から駐車場にかけて5分とかからない短いものだ。この狭い空間の中で、彼女はどこに消えたのだろうか。
事件当時のことについて、神社近くに暮らす女性から話を聞いた。
「あれは不思議な事件だったね。あの日は雨が降っていたけれど、人もいっぱいいたしね。ただ、誰もあの人の姿を見ていないんだよね。ピンクの服に赤い傘を差していたっていうから、目立つはずだけどね。家族の間だけに、何かトラブルがあったのかもしれないよね。それ以外に考えられないよ…」
警察による大規模な捜索も行われ、この女性宅にも聞き込みに来たという。
「ウチにも刑事が2回ぐらい来たかね。『あの人を見なかったか?』と聞かれたね。神社に来た人だけじゃなくて、この辺の人も誰も目撃していないんだよ」
失踪からしばらくして、法子さんの姿が映り込んでいるというホームビデオの動画などがテレビで公表されたりしたが、家族は別人だと否定。彼女の行方に関する情報は皆無に等しい。家には米子と大阪の局番で無言電話が数回掛かってきたが、手がかりを掴むことはできなかった。
法子さんが最後に目撃された林道は、境内とは別の方向にも道が延びている。すぐに行き止まりとなるが、その向こうには広大な森林が広がっている。彼女が何者かに拉致され、車などで連れ去られたのでなければ、その森林に紛れ込み、行方不明になることも考えられる。
赤城山周辺には昔から神隠しの伝説のあり、この山には杉ノ坊という大天狗が住むという。現代の叡智を結集しても何の手がかりも見出せないこの事件。赤城山に住まう物の怪による仕業なのだろうか。