女性の髪形やお化粧に注目!浮世絵の楽しみ方を恋をテーマにした作品で紹介します (3/3ページ)
終わったんだとしみじみ分かった。終わったんだ、恋に恋した、私の恋は。・・・
「つまらねえ」。
ひとしきり笑った後、右手で頬杖をついて呟いた。つまらねえの。顔なんか褒められた事はないが、この手指だけはよく、小さくって可愛いねって言われてきた。自慢といえば、唯一の自慢だった。
でもその可愛い小指に結ばれた赤い糸は、役者みたいな綺麗な男じゃなくって、のっそりした昼行灯に繋がっていた。今の気持ちは、そうさな、ぞっとするほど寂しい。アア、二枚目役者みたいな誰かがこの細い手首ひっつかんで、今すぐ外に連れ出してくれたら。・・・
やるせなさに手足を畳の上に投げだして深い溜息を洩らした時、
「おんや、どうしたんだい」
ごぼうみたいな太い指が、そっと私の手首を掴んで起こしてくれた。
「三吉さん・・・」。
初めて気が付いた。
昼にはぼんやりの行灯の灯りは、夜にはほのぼの明るく、優しく、とても温かい。
日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan
