世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第353回 アベ・ショックが始まった(後編) (2/3ページ)

週刊実話


(1)所得水準の低下
(2)東京一極集中

 日本の男性は、雇用が安定し、所得水準が高ければ、普通に結婚している。逆に、不安定雇用で所得が低い男性は結婚できない。雇用環境や所得水準により、ほとんど「階級」ができてしまっているのが現在の日本だ。多くの若者にとって、結婚は今や「贅沢品」と化している。

 さらに、日本の地方の若者は、よりによって「出生率が最低」な地域、すなわち東京圏へと移動してきている。’18年に至っても、1年間で13万5000人が東京圏に流入した。当然ながら、若い世代が中心であろう。出生率の高い地方から、低い東京圏に人口が移ってきているのだ。少子化が進んで当然である。

 問題は、所得水準の低下や雇用環境の悪化、東京一極集中は、安倍政権の「政策」により引き起こされているという点だ。何しろ、安倍政権は緊縮財政を続け、実質賃金低下をもたらすデフレーションを解決しようとせず、雇用規制はひたすら緩和。さらには、地方の公共投資を削減し、東京圏に「選択と集中」をしている。つまり、現在の日本の少子化は宿命でも何でもない。政策的な必然なのである。

 というわけで、日本の少子化を本気で解決したいならば、政策は実質賃金引き上げと東京一極集中の解消が中心にならざるを得ない。具体的には、以下になる。
(1)移民を入れない
(2)緊縮財政から転換し、公共投資の「選択と集中」を中止し、地方を中心に交通・防災インフラを整備する
(3)医療・介護・土木建設など、政府が労務単価を引き上げられる分野の支出拡大
(4)非正規の公務員をすべて正規化する
(5)労働規制を強化し、実質賃金引き上げを目指す
(6)政府が企業の生産性向上の投資を全面支援
(7)東京から地方への家計・企業の移動を免税・減税政策を推進

 よくよく考えてみると、上記は「安倍政権が拒否し続けている」正しいデフレ対策そのまんまだ。いや、拒否というよりは、安倍政権は「真逆」の政策を猛烈な勢いで推進しているのだ。移民受け入れを拡大し、緊縮財政を続け、公共投資は東京圏に選択と集中。診療報酬、介護報酬を引き下げ、公共事業の労務単価上昇も抑制に懸命だ。
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