岩穴にはまり込んでしまったアザラシ、辛抱強く人間に救助されるのを待っていた(イギリス)

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岩穴にはまり込んでしまったアザラシ、辛抱強く人間に救助されるのを待っていた(イギリス)
岩穴にはまり込んでしまったアザラシ、辛抱強く人間に救助されるのを待っていた(イギリス)


 今月1日、海辺の岩穴に入った1頭のアザラシが発見された。一見、何も問題がないように見えたそのアザラシは、実は穴から抜けられず見動きができなくなっていることがわかった。

 アザラシは保護協会のスタッフが救助に駆け付ける間、ボランティアの人たちに見守られながら、ただひたすら忍耐強く待っていたという。
・岩の隙間に挟まり身動きできなくなったアザラシ

 1月1日、イギリス、コーンウォール半島にあるシリー諸島のビーチで、ちょっとしたアクシデントが発生した。

 まだ若い1頭のアザラシが、ビーチにある岩穴で発見されたのだ。



 この出来事をFacebookでシェアした、地元の非営利団体St. Mary's Island Wildlife Conservation Society(セント・メアリーズ島野生生物保護協会)は、アザラシが岩穴に入ることはよくあることだが、いつもは問題なく抜け出せているという。

 しかし、この1頭はどうやら岩から岩へと渡ろうとしていた時に、すっぽりと穴にはまり込んでしまったようだ。

 偶然通りがかった同団体のボランティアの人たちが、抜け出そうともがくアザラシに気付き、すぐに団体へ連絡。スタッフが、アザラシ救助に現場へと出向いた。



・人々に見守られながら忍耐強く救助を待つアザラシ

 その間、アザラシは実に我慢強く救助を待っていたようだ。やがて救助スタッフが到着すると、まずはそれ以上アザラシの体が岩のくぼみに深く入り込んでしまわないように確認。その後、どのようにして穴からアザラシを引き抜くかが問題となった。

 というのも、どれほど若いアザラシでもその体重はかなり重く、鋭い歯を持っている。噛まれれば非常に危険だ。そう、こんなにかわいい顔をしていても、だ。



 スタッフやボランティアたちは、アザラシと人間の両方が傷つかないようにする方法を考えなければならなかった。

 そこで、過去に似たような状況でアザラシを救助した経験があるボランティアが、アザラシの動きを利用して穴から出す方法を提案した。

 通常アザラシは、自分の体重を前方に移動させて動くため、とにかくアザラシが救助中にストレスを溜めないようにとタオルで顔と顎を包み噛みつかないようにしてから、スタッフらは穴に手を伸ばし、注意深くゆっくり優しくアザラシを持ち上げることを試みた。

 ついに、アザラシは岩穴から救出された。



・救助されたアザラシ、無傷で自然へ解放

 万が一にとスタッフがアザラシをBritish Divers Marine Life Rescueのメンバーに健康チェックをしてもらったところ、アザラシは無傷であることがわかり、そのまま自然へと返された。

 困難に直面していたアザラシに気付いたボランティアたちのおかげで、素早く連絡を貰い、迅速な救助をすることができたことを保護協会スタッフは喜んでいる。

追記(2020/01/25)本文を一部修正して再送します。
written by Scarlet / edited by parumo
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