歴代総理の胆力「佐藤栄作」(2)岸・佐藤兄弟「骨肉の争い」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

党のために犠牲になったのだ』などと演説、これが功を奏した感じで、佐藤はからくも落選をまぬがれた」

 こうした兄弟を叔父にあたる国際連盟脱退を演じた元外務大臣の松岡洋右(ようすけ)は、「頭脳と才能なら岸、人物は佐藤」と評したものであった。

 ところがドッコイ、その後「人物の佐藤」は、冷徹極まる「佐藤流人事」を繰り出し、これを最大の武器にのちに総理になったあと、長期政権体制を構築することになるのだった。

■佐藤栄作の略歴

明治34(1901)年3月27日、山口県生まれ。東京帝国大学法学部卒業後、鉄道省入省。ノーバッジで第2次吉田内閣官房長官。昭和39(1964)年11月第一次内閣組織。総理就任時63歳。沖縄返還協定調印。昭和50(1975)年6月3日、脳卒中で死去。享年74。

総理大臣歴:第61~63代 1964年11月9日~1972年7月7日

小林吉弥(こばやし・きちや)政治評論家。昭和16年(1941)8月26日、東京都生まれ。永田町取材歴50年を通じて抜群の確度を誇る政局分析や選挙分析には定評がある。田中角栄人物研究の第一人者で、著書多数。

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